2026年6月1日月曜日

140 years of HISTORY Vol.27 三都市YMCA会議

1940年代から中国と韓国には国交がなく、相互交流は困難な時代でした。そのような中、1988年10月に行われた横浜YMCA理事・常議員会において、横浜・上海・光州による「三都市YMCA会議」の開催が提案されました。1988年には、横浜・光州YMCA交流10周年を機に横浜YMCA代表団4人が光州を訪問した際に、光州YMCAから上海YMCAとの交流の希望が示され、当時の𠮷村恭二横浜YMCA総主事が上海YMCAへ提案を伝えたところ、上海YMCAからも三都市のYMCAが相互に交流・協力し合うことは意味あることと快諾しました。1989年3月の横浜博覧会の際に、光州・上海・横浜の3YMCA協議会を開催し、各都市の代表者が、交流によって関係を深めていくことを確認し、国という枠を超え、東アジアの3つのYMCAが相互に協力していくことを確認しました。この協議会を「三都市YMCA会議」とし、2年に1度継続して開催されることになりました。以後、3YMCAが協力して、少年サッカー交流や青年たちのタイ・パヤオセンターでのワークキャンプ、上海の植林キャンプなどの相互協力のもと活発な活動へとつながっています。2025年は横浜にて三都市YMCA会議が開催されました。

第1回三都市YMCA会議開催(1989年 横浜にて)




水から命を守る

学校での水泳授業がなくなるかもしれません。施設の老朽化による財政負担増、猛暑で屋外授業ができない、先生の負担軽減なども理由に挙げられています。学校の水泳授業は「民間のプール施設との連携」のほか「VR(仮想現実)の活用」などに代替策を求めていくそうです。YMCAでも学校から水泳授業を受託し始めています。YMCAが行う授業では泳げるだけではなく、水泳の楽しさや、できたという達成感、仲間の存在を感じながら水泳に親しむようなプログラムを提供したいと考えています。

さて、VRによる水泳授業とは「落水の瞬間を主観視点で疑似体験」「離岸流からの脱出シミュレーション」などを経験する、「水中ドローンや360度映像による水中を可視化した映像を見る」などだそうです。没入型学習といわれるVR学習のメリットは安全性の確保、場所を選ばない、とされています。言い換えれば、「安全のために」水辺に近寄らない、水辺でなくても安全教育が完結してしまう、ということになってしまいます。

学校の水泳授業は「25m泳げるようになる」ことよりも、「水から命を守る(水辺の安全教育)」へ変わっていくとされています。これはYMCAのアクアティックプログラム110年来の目的に合致していると言えます。YMCAでは自らの命を守るだけでなく、他者の命も大切に考えることを伝えます。これは救助法ではなく、水上安全の知識を他者に伝えることも大事な役割と考えているからです。YMCAで学んだ子どもたちが、家族や友だちに伝え、それがまた拡がっていくことで、水上安全の考えは無限に広がっていくことを願っています。

6月は全国のYMCAで水の安全キャンペーンが展開されます。大切な命が水の事故から守られますように。

                                 
                             (総主事 佐竹  博)