2026年3月12日木曜日

南北コリアと神奈川のともだち展を開催しました

2月16日から26日に、横浜中央YMCAを会場に「南北コリアとかながわのともだち展」(主催 南北コリアとかながわのともだち展実行委員会)を開催しました。
「南北コリアと日本のともだち展」は、東アジアの子どもたちの心をつなぐ絵画展として2001年に始まり、日本だけでなく、ソウル、ピョンヤン、さらに中国の延吉でも開催されてきました。今回、神奈川での開催は久しぶりとなりましたが、これまで南北コリア、中国、日本の各地から寄せられた絵画60点を展示しました。日本の絵画の中には、朝鮮学校の子どもたちが描いた絵や横浜YMCAの学童クラブの子どもたちが描いた絵もありました。まだ会ったことのない友だちにむけて描いた絵は、「私の好きなもの」「たいせつなおもいで」などのテーマに沿ったものが多く、どんな子が描いたのかな…と想像を膨らませながら見ることができました。
絵を見た方々からの感想をご紹介します。
・いつかきっとであえるよね。かたをくみ、手をつないでたくさんおはなししよう。
・素晴らしいです!みんな芸術家です。
・とてもすてきな絵で心が癒されました。これからもみんなで平和を考えましょう。
・すべての国の子どもたちの幸せな瞬間が未来でも変わらずあり続けますように。
・未来で出会えるという考えを持てる世界がステキだなと感じました。 
・小さいころからいろいろな国の人と交流して仲良くしていってほしいです。
・それぞれの国子どもたちの個性あふれる絵画、どれもステキです。

絵画展に合わせて、21日の午前中に子ども向けのワークショップと講演会を開催しました。ワークショップは在日本朝鮮女性同盟神奈川支部の皆さん、YMCAのユーススタッフ・ボランティアのもと実施しました。ワークショップに参加した子どもたちは、ハングルで自分の名前を書いて、折り紙でチマチョゴリを折りました。絵画展の絵を見て、お気に入りの絵を描いた友だちにむけてメッセージを書きました。また、ワークショップに参加した皆さんは薬菓(ヤックァ)とコーン茶・コーンのひげ茶を楽しみ、朝鮮半島の文化に触れる機会を持ちました。初めて薬菓を食べた子どもたちは、「ドーナツみたいでおいしい」と喜んでいました。 

午後にはグローバルセミナーとして、南北コリアと日本のともだち展代表である山本俊正さん(日本YMCA同盟会長)を講師に、「東北アジアの平和と『ともだち展』の歩みー日朝交流の可能性」と題し、講演会を開催しました。講師の山本さんからは、青年時代にアジアの平和を考えるようになった原体験、朝鮮半島と日本の戦争責任についてキリスト教の視点からどのような試みがなされてきたかが語られました。2001年に初めて「ともだち展」が開催されるに至った背景や活動の広がりについても触れ、今、難しい状況にある東アジア情勢の中で、ともだち展の取り組みや青年交流を通して平和をつくることの重要性と意義についてお話しくださいました。


ワークショップや講演会参加者からの感想の一部をご紹介します。
・日本の子どもたちが自分の名前を朝鮮語で書くワークショップでは、楽しみながら異文化に触れる姿がとても印象的でした。小さな体験ですが、確かな交流の一歩であり、未来へつながる平和の種を感じる時間となりました。
・「さまざまな平和に関する運動があるが、その中に人と人との交流があることが重要である」という言葉にとても共感しました。若い人たちの交流を長年続けることが、実は近道ではないかということにも納得しました。これからもそのような活動に力を入れていきたいです。
・社会の主な舵取りをしてるのは大人で、子どものうちは違う文化、違う民族の関わりにも抵抗がないのに、大人になると、いがみ合い、理解を得られず、争いが起こるのは何故だろう、悲しいことだなぁと思いながら、子どもたちと楽しくハングルを学ばせてもらいました。多文化共生の明るい社会を作るために一緒に頑張りましょう。
・直接会うことが難しい誰かのことを知るために絵画展を行う、という取り組みに感銘を受けました。絵画は時間を越え、場所を越え、描き手の存在をひしひしと伝えられるものだと思います。政治的な変化があろうとも、各国で生きている人びとの存在は変わらず、子どもたちがいるということを伝えるため、これからも絵画展が続くことを願っています。 

今回の「南北コリアのかながわのともだち展」の開催を通して、東アジアの平和を考えるきっかけとなりました。絵を見に来てくださった方、ワークショップや講演会の参加者の皆さまの中にも平和の種が蒔かれたことと思います。私たち一人ひとりが平和を求める強い意志を持ち、日々の行動に責任を持つことができるよう願っています。 
                                (国際・地域事業)

【健康教育部】春季志賀スキーキャンプ実技リーダートレーニング実施のご報告

 3月10日(火)~12日(木)で志賀高原スキー場へ現地実技トレーニングをリーダー、スタッフ総勢17名が集まり26日から始まるキャンプの準備をしてまいりました。

朝、バスに乗り込み初めて合うお友だちとどのように長い時間車内で過ごしていくのかを考えながら実践して、約6時間かけて長野県志賀高原へ到着しました。

12月に行った際よりは雪が少なくなっていましたが、ゲレンデには天然の雪がたくさん残り、素晴らしいコンディションの中、実践が始まりました。

初日は初心者指導を行いスキーの楽しさを伝えるための方法を学びます!
スキー以外の時間でもレクリエーションを考えて楽しみました。
2日目は本格的なスキルアップとして、自身が教えるレベルを理解する滑りを講師から学ぶ時間をたくさんとりました。夜はワッペンテストを行った動画の解説を個々に理解することも出来ました。

最終日は、午前中にゲレンデに出て、実際のレッスンを想定してゲレンデを選びながら安全に進められるようにシミュレーションも出来ました。





3日間天候にも恵まれた中、実践的なトレーニングに取り組むことができ、子どもたちの笑顔に会えることがとても楽しみです。

志賀スキーキャンプリーダー一同

The Voice of Ukraine -侵攻から4年、今日も前を向いて生きる

2月28日、ウクライナのYMCAとオンラインでつなぎ、現地の声を聴くオンラインミーティングを実施しました。ウクライナへの寄附を続けてくださっている方や、現在のウクライナの状況に関心を持ってくださっている方、日本で暮らすウクライナ避難者など40人が参加しました。約1時間半にわたって交流と情報共有の時間を持つことができました。

ウクライナYMCA、オデーサYMCA、そして横浜YMCAの活動についてお伝えするとともに、現在もウクライナ国内で暮らしている人びと、そして避難により海外で生活する人びとそれぞれが、戦争という困難な状況の中で直面している課題や体験談について共有されました。こうした声は、いま起きている出来事が一般の人びとの生活にどのような影響を与えているのかを理解するうえで、とても重要なものです。

今回のオンラインミーティングには、ウクライナYMCA同盟のヴィクトリア・トロフィモワ総主事、オデーサYMCAのヴィタリー会長と理事であるマリアさんが参加してくださいました。ヴィクトリア総主事からは、今年の冬は特に厳しく、寒さに加えて多くの攻撃により停電が発生し、暖房も使えない状況が多くあったこと、そのような中でもYMCAは、メンタルヘルスサポートや仕事を失った人への就労支援を行ったり、子どもたちへはいまも継続してキャンプを提供していることが報告されました。「どのような状況でも、子どもたちには喜びが必要でありそのためにキャンプを続けています。現在のキャンプでは空襲警報が鳴るたびに、避難所へ避難しなくてはなりません。それでもキャンプの数は毎年増えており、参加希望も高まっています」と伝えられました。

オデーサYMCAは2024年7月に加盟したばかりの新しいYMCAで、ヴィタリー会長を含め、最年少は14歳、最年長は27歳という若いボランティアが運営しています。いまは、家族を失った動物(主に猫)の支援やITクラブ、アートセラピー・セッションやワークショップなどにも取り組み、多くの若者にYMCAを知ってもらえるよう活動をしています。

マリアさんは戦争下での現実について率直に語り、戦争によってもたらされた変化や、組織が直面している困難についても共有してくださいました。外からは見えにくいものの、ウクライナで暮らしながら日々戦争を実際に経験している人びとにとって日常として捉えるしかない多くの側面についても語りました。さらに、現在必要とされている支援や、今すぐにできる支援の方法について、また今後の横浜YMCAとのプログラム協働についても共有がありました。

横浜YMCAからはリリアさんとカテリーナさんが、日本で行っている活動について紹介しました。日本に避難しているウクライナの人びとへの支援や、日本の人びととの交流活動について、また、YMCAのイベントの短い動画も共有し、皆さまからの寄附がどのように活用されているのかを具体的にお伝えしました。

3年間毎月行ってきたみどりクラブなどのイベントで生まれる温かく家庭的な雰囲気は、海外で暮らすウクライナの人びとの社会的なつながりを深め、新しい環境への適応を助けています。こうした活動は、人びとの心身の健康にも大きく良い影響を与えています。私たちは、このような取り組みの意義を支援者の皆さまと共有したいと考えました。

さらに、戦争により避難を余儀なくされたウクライナ人のナタリア・ムリャフカさんも参加してくださいました。彼女は幼い娘を連れ、遠い日本へ避難することを決めたときから現在までの自身の経験を語りました。避難した直後にYMCAが最初に支援の手を差し伸べてくれたこと、そして現在もその支援が続いていることについても話してくださいました。

最後に参加者が感想を共有する時間には、とても印象的で心に残る瞬間がありました。ナタリアさんが、自分の部屋に飾られた子どもたちの描いた絵をみせてくれました。そこには、初めてYMCAと出会ったときにプレゼントされた色鉛筆とペンで描かれたものがあるそうです。避難直後、不安と緊張の中にあった子どもたちにとって、その小さな贈り物がどれほど大きな心の支えとなり、ストレスを和らげてくれたかを語ってくださいました。これは、どんなに小さな支援であっても、人の人生に大きな影響を与えることがあるということを改めて感じさせてくれる、とても感動的な瞬間でした。

多くのウクライナ人が心理的支援を必要としています。

それでもユーモアや歌、互いの支え合い、心からの対話、そして創造的な表現によって、みな生き抜いています。私たちは今日も前を向いています。

日本の皆さまの温かい支援に心から感謝します。一つ一つのご寄附、励ましの言葉、そして戦争開始から4年が経った今もなお続いている関心と支援に、深い敬意と感謝の気持ちを表します。

(国際・地域事業 ウクライナユース)

2026年3月10日火曜日

【健康教育部】子どもたちの挑戦を支えるために―富士山YMCAスプリングキャンプ現地・実技トレーニング

 3月26日(水)~28日(金)に富士山YMCAで開催する「スプリングキャンプ」に向けて、キャンプに参加するボランティアリーダーを対象とした現地での実技トレーニングを行いました。

YMCAでは、子どもたちが安心してキャンプに参加し、自然の中でさまざまな体験やチャレンジができるよう、事前の準備と学びを大切にしています。

まずは講義を通して、子どもたちの安全を守るための考え方やリスクマネジメントについて学びました。

キャンプでは「安全」が大前提ですが、同時に子どもたちが新しいことに挑戦し、成長する機会でもあります。危険をただ避けるだけではなく、リスクを理解し適切に管理することで、子どもたちのチャレンジを支えていくことの大切さを確認しました。

その後、実際に施設内を回りながら、生活スペースやプログラムスペースを確認しました。

キャンプ中に子どもたちが過ごす場所を歩きながら、「どんな危険が考えられるか」「どのように声かけや見守りをすれば安全を守れるか」といった視点で観察を行い、具体的な事例を共有しました。

さらに、キャンプで実施予定のプログラム体験として、アーチェリーや飯ごうを使った蒸しケーキづくりにも挑戦しました。

プログラムを実際に体験することで、活動の楽しさだけでなく、進行のポイントや安全管理の方法についても理解を深めました。

スプリングキャンプまであと少し。

子どもたち一人ひとりが安心して過ごし、自然の中でたくさんの発見や挑戦ができるキャンプになるよう、準備を進めていきます。

当日、参加者の皆さんと元気に出会えることをスタッフ・リーダー一同楽しみにしています。

富士山スプリングキャンプ
プログラムディレクター 淺野 広翔
総合ディレクター 金井 淳

2026年3月9日月曜日

【健康教育部】志賀スキー・富士山スプリングキャンプリーダートレーニングを行いました

3月7日(土)・8日(日)両日で、春季キャンプにご参加いただく保護者様と子どもたち向けにキャンプ事前説明会・顔合わせ会を行いました。



富士山スプリングの子どもたちと顔合わせ

リモートでの参加で元気な子どもたちとも会えて楽しく交流も出来ました。

また、午後からは座学でのリーダートレーニング行いました。
志賀スキー、富士山スプリングのリーダーが集まって、キャンプの理解を深めることが出来ました
「キャンプスタディ」子どもたちとどう関わるかを学びました

「スキー指導法」基本から応用まで確認が持てました

参加したリーダーは、10日の日帰りで富士山YMCAでスプリングキャンプのトレーニング、10日〜12日の3日間で志賀現地でスキートレーニングに行って来ます。
子どもたちとの関わりやスキーの技術面についても学び、当日のキャンプが安全に、楽しく出来るように進めてまいります。
キャンプまでもう少しですが、ご参加されるみんなと元気に会えるように楽しみにしております

春季キャンプ担当スタッフ・リーダー一同

2026年3月2日月曜日

140 years of HISTORY Vol.24 戸塚センターから湘南とつかYMCAへの歩み

横浜YMCA最初の地域センターとして、1972年に戸塚区のスーパーマーケット(戸塚駅西口)の一角に戸塚センターが開設されました。人口が増え続けていた当時の戸塚区では、開設して間もなく200人ほどの子どもの登録がありました。1978年には戸塚区役所前のビルへ移転し、体育遊びや小学生英語、中学生の学習指導などのプログラムを実施しました。さらに1987年には、中・高校生の進学指導へのニーズの高まりを受け、より広い施設が必要であること、戸塚駅東口は開発が進み人口増加が始まっていること、複数路線の利用ができ便利であることなどから、戸塚駅東口のビル2階へ移転し、名称を「YMCA戸塚ステーション」と改めました。多目的ホールや研修室を備え、衛星放送の受信、パソコンコーナーの設置によるCAI(個人個別学習)ソフトの導入など注目を集める施設となりました。新たに始めた成人の英会話や従来のサッカー、野外活動クラブ、アフタースクール、小学生英語クラブなどが展開されました。その後、横浜YMCA創立110周年を迎えた1994年に、現在の湘南とつかYMCAに移転し、地域に根差した活動を展開しています。

建設中の湘南とつかYMCA(同紙1994年1月号掲載)



15年

23歳で横浜YMCAに入職した私は15年後(2005年)には、日本YMCA同盟に出向していました。同盟へ行くまでの15年間、プールを中心とした健康教育事業から、複数部門を経験した後、山手台センターの館長などYMCAの複数事業を経験し、職員としての働きの広がりを体感していました。そして15年かけて経験したたくさんの働き以上に同盟でしか経験できない多くの仕事に出会い学びました。その年の私は前年に発生した中越地震への全国YMCAによる復興支援活動の担当をしていました。あれから20年以上経ち、あとに発生した災害などにより中越地震は人びとの記憶からは薄れてきています。私自身当時のボランティアセンター長とはショートメールなどのやり取りがあるものの、小千谷をしばらく訪問できていません。

その2005年から15年後の2020年に私は横浜YMCA総主事を拝命し、現在に至っています。同盟から帰任後、本部事務局、大阪YMCAへの出向などを経験しました。「あっという間」とは言い難いほど多くの経験をした長く代えがたい期間だったと思います。総主事になってすぐ、コロナ禍となり2020年から2021年の間に神奈川県では3回の緊急事態宣言が出されるなど、その後に影響するほど人びとの生活様式や社会の在り方が大きく変わりました。

私自身の横浜YMCAでの15年ごとの節目を振り返ってみました。多くの出会いと学びにより生かされ成長できていることに感謝しています。一般的に言っても15年という歳月は長く、たくさんの経験を積み、人間的に成長していきます。同時に記憶の上書きがされ、忘れていくこと、忘れられていくことがあるのも事実です。

東日本大震災から15年の3月を迎えています。

                             (総主事 佐竹  博)