2025年7月1日火曜日

経営職?

YMCAでは「顧客」「儲け・利益」などの用語をあまり使用しません。YMCAの公益的な働きにそぐわないのであえて避けているのだと思います。 YMCAの事業は、使命に基づき、社会問題をとらえ、自分たちのリソースを活用して社会課題に取り組む、いわゆる手段です。しかしその形態は一般的にみて、ほとんどが企業のものなどと「競合」している現実があります。同様の事業を行っている業界のセミナーを受けたり、資格取得に挑戦したり、私たちはその業界から「顧客満足度」「利益」といった言葉で学ぶこともあります。 

日本経済新聞に「7割以上が管理職になりたくない」という調査結果をもとに「管理職」を「経営職」と呼んではどうかというコラムがありました。「管理職」が嫌われるのは、調整事務管理、トラブル対応もあることなどが理由にあるそうです。本来的には管理職はマネジャーでありマネジメントを担うのは、経営を担う層のこと、組織の代表者だけが経営者ではなく、部門やチームの大小にかかわらず意思決定をしていくのが経営者だということで経営職の説明がありました。

YMCAの責任者もそれぞれの部署で地域や社会や人びとのためにすべきことを展開する点では経営職に相当すると思います。そして管理のためのビジネス知識やスキルではなく、あらゆる場面の意思決定のために学び、自らを高め成長させていく意欲のある人材が担うものと考えます。私はYMCA運動を実践する事業の推進者は「管理職」ではないと共感するのですが、「経営職」もYMCA人である私の頭にはなじまないのです。未来の担い手を育てるために考える日々です。

                              (総主事:佐竹博)