2016年1月29日金曜日

新年の茶道体験

横浜YMCA 地域交流事業 「Let’s Enjoy Tea Ceremony茶道」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々の日本理解を深めるため、地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど相互交流の機会を設けています。
 1月26日に南アフリカ(港湾物流効率化)、ブラジル5名(中小企業連携促進のための法律、改善と5S、農村婦人リーダー)、ミャンマー(電気電子工学3)、アルゼンチン(改善と5S)の研修員8名が横浜国際センターの和室で新年の茶道を体験しました。
 参加者が揃うまでの間、待合場所にあたる「露地」で写真を使って講師が英語でお茶の歴史や、飾りの花、手洗いの作法、煙草を吸うための道具が入った器などの説明をしてから和室に入り、講師がデモンストレーションも交えながら、お菓子の取り方、お茶の飲み方、茶室の入り方を伝え、研修員にも実際に体験してもらいました。
その後、茶室に入り、飾ってある掛物と花についての説明をしました。今回の掛物は「寿」と書いてあって、講師が”Happiness”という意味だと説明すると、皆さん興味深そうに眺めていました。
お菓子を取るときや、お茶を飲むときに、それぞれ意味が違うお辞儀をすることを不思議そうにしていましたが、皆さん毎回きれいにお辞儀をして「日本の心」を感じて頂けたのではないかと思います。
研修員全員にお茶を点てる体験もしていただきました。初めての体験で難しかったようですが、最後にはきれいなお抹茶が点てられるようになり、とても楽しんでいたようです。
また、季節を感じさせてくれるお花も、飾りやお菓子と一緒に、お作法を通して日本の文化を感じるきっかけになったのではないでしょうか?
JICA横浜YMCAデスクでは、研修員の方々に実際に自らの体験を通して、日本文化への興味や理解を深めていただけるような機会を作っていきたいと思います。
(JICA横浜-YMCAデスク 樋口 果歩、石川 義彦)

なかなかの筆さばきでした

横浜YMCA 地域交流事業「書道体験プログラム“KAKIZOME”」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみを持っていただくよう、1月24日(日)にJICA横浜にて県青年国際交流機構のご協力をいただき、書道体験プログラムを行いました。
 今回はブラジル7名(日系継承教育研修)・ペルー1名(日系継承教育研修)、ミャンマー1名(電気電子工学)の合計9名の研修員が参加しました。そして講師及び県青年国際交流機構会員の日本人ボランティアの方合計4名による手厚い指導が行われました。
 最初に講師から、書道や書初めについての説明が行われた後に、早速見本を見ながら練習を開始し、その後1時間半以上、それぞれの方が集中して真剣に好きな言葉を書くことにチャレンジしました。今回の研修員は日系でしかも教員の方々が多かったとあって、もともと書道の素養がある方も何人かいました。筆さばきは見事なものです。そうではない方々も初めてながら一生懸命がんばってくださり、立派なオリジナル作品を仕上げました。
最後は全員がそれぞれベスト作品を持って、記念写真を撮りました。素晴らしい作品が揃いましたね!
講師によると「日系で教員経験のある方々が多かったので、教える立場としての知識をもう少しお伝えしたかった」とのことでした。また、参加者が止めたりはねたりの筆さばきが難しかったようなので、講師が手を添えて指導したらコツをつかんでくださり、その後はどんどん上手く書けるようになったということでした。参加者の方々は「こういう意味の漢字を書いてみたいのだけど・・・」など、四文字熟語などについて質問し、積極的にご参加くださったようです。 
横浜YMCAでは、今後もJICA横浜の研修員の皆さんが楽しみながら日本文化を体験し、日本を身近に感じられる機会を作っていきたいと思っています。
(JICA横浜-YMCAデスク 稲見 綾乃)

2016年1月28日木曜日

艶やかで華やかな着物体験

横浜YMCA 地域交流事業 「Let's take a photo wearing a kimono!着物でフォト」実施ご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々の日本理解を深めるため、地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど相互交流の機会を設けています。
 今回は1月23日に「着物でフォト」のイベントとして参加者のJICA海外研修員のコンゴ(港湾物流効率化)、パラグアイ2(情報工学、幼児教育)、ミャンマー3電気電子工学)、ボリビア(高齢者介護サービスシステム構築)、ブラジル3(日系継承教育)の10名がJICA横浜の和室にてボランティアの協力のもと、着物に着替え写真撮影を楽しみました。
着付けにはKSGGグループを中心に13名のボランティアの方が協力してくださり、ワイワイと賑やかな雰囲気であっというまに着物姿が現れて、辺りは華やかな雰囲気になりました。和室ではそれぞれが着付けた後、ガラッとかわって、艶やか雰囲気になり、あちこちで写真撮影大会がはじまりました。
ボランティアの方々には着物の着付けや撮影用ひな壇のセットなど、多くの方にで一斉に協力してくださったおかげで手際よくすすめることができ感謝です。
研修員は和風に飾った和室の路地や、兜飾りや雛人形セットと撮影し「武士の奥様みたい♪」「夢見たいでした」と、貴重かつ和風の雰囲気を満喫して、JICA館内あちらこちら歩き回って人に見せたり写真撮影を楽しむことができました。
これからも研修員には日本文化について、身を持って体験する機会を作り、多くのボランティアの方々とも交流しながら楽しく互いに理解しあうと同時に日本への良い印象を持ってもらえるようなプログラムを実施していければと願っています。
(JICA横浜ーYMCAデスク 石川 義彦)

2016年1月19日火曜日

市場探検ツアー

横浜YMCA 地域交流事業 「Yokohama Fish Market ハマの魚市場ツアー」実施ご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々の日本理解を深めるため、 地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど相互交流の機会を設けています。
 今回は1月16日に「ハマの魚市場ツアー」として横浜中央卸売り市場にでかけました。
 参加者のJICA海外研修員は南アフリカ2(港湾物流効率化)、チュニジア2(GIS)、ミャンマー(電気電子工学3)、ブラジル3(日系継承教育、バイオテクノロジー、里山野生動物管理と里海の漁業管理制度の研究)の8名がロビーに集合し、ガイドから横浜で歴史的、地理的に新鮮な魚を食べるようになってきた背景の話をきいたあと、車で横浜魚市場に向いました。
まずは、概観を見た後、市場内にある神輿と稲荷神社の説明をきいて市場をまわりました。皆は流通の速さで新鮮な魚が食べられることや大きなマグロが見る見るうちに食べやすい柵にされていく様子を見て関心していました。
研修員からは「チュニジアでは2年前から小さいカニの漁が始まり、国際市場に出しているが、蟹を食べる習慣がないので、大きい蟹を見てみたい。」との意見がありました。 わたり蟹汁配布こそ終了していましたが、別のところで特別にカニの冷凍庫に案内して頂くことができ、マイナス20度の世界を体感して、びっくりすると同時に鮮度を落とさない管理方法に納得の様子でした。
いろんな魚について質問もでましたが、白子やマグロのカマをみて、「私の国では魚の身しか食べず、内臓や顔の部分は食べないのでいろんな部位が売っているのには驚きです」。
「乾燥した、たらこがないかしら?フカ鰭見てみたい。泳いでいる魚を見てみたい。」など、
皆さん口々に言いたいことをいいながら、中には楽しみにしていたフレッシュな刺身を買って食べている人もいました。その後、イベントで行なわれている「お魚さばき方教室」を覗いたり、マグロの解体後の残骸と、まるで刀のような専用の包丁を見て、「これはもし解体中を見たら皆は残酷だとか思った人がいたかしら・・・?」と個人的に思いながら、研修員は大きなカマと一緒に写真をとっていました。
 市場の皆さんも、忙しいながら正月前の込み具合ほどでもなかったからか、やさしく丁寧に接してくれました。
YMCAデスクでは今後とも生活文化に関り、各国との違いを感じる場所への訪問や地元で交流をして、地域の皆様とともに日本の社会や文化を紹介できればと思っています。
(JICA横浜-YMCAデスク 石川 義彦)

2016年1月14日木曜日

南米から、ようこそ横浜へ

横浜YMCA 地域交流事業 「Beginner's Tour ビギナーズツアー」実施ご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみもって関心を深めて頂くように、来日したばかりの研修員の方に、周辺地域と日本社会など滞在生活にも役立つような内容で1時間ほどのウォーキングプログラムを行いました。
 1月13日の参加者はブラジル9(生活習慣予防・治療システム、改善と5S、農村婦人リーダー)、コロンビア(農村婦人リーダー)、ボリビア(農村婦人リーダー)と南米から来日されたばかりの11名の方々と横浜YMCAスタッフ2名、日系研修の皆様でしたので、皆様のご希望にあわせて英語ではなく簡単な日本語で行いました。
みなとみらいの赤レンガ倉庫向かいにJICA横浜はありますが、その中の宿舎に住んでいる皆さん、隣のビルは何か、向こうに見えるあの風景は?という身近な疑問をお持ちです。スタッフはそんな皆さんのために、周囲の建物や風景、それにまつわる文化的な背景、土地の歴史、社会事情を説明していきました。また、しばらく日本で生活される皆さんが安全に暮らすことができるようにと、道路の渡り方や交番の場所についての説明も行いました。
 ある程度日本語や日本のことをご存知の日系人の皆さんも、スタッフが説明する様々な事柄は初めて聞くことが多かったようで、始めから終わりまでとても興味深そうに聞いてくださいました。
 このビギナーズツアーは、説明するスタッフ側も横浜や日本文化の勉強になりますし、じっくりと近隣地域を研修員の皆さんとともに巡ることで、楽しい交流をさせていただいています。毎月一回実施の恒例となったこのビギナーズツアープログラム、今後はより多くの方に関わっていただけるように、運営していきたいと考えています。
(JICA横浜-YMCAデスク 稲見 綾乃)

2016年1月12日火曜日

相撲部屋交流と川崎大師

横浜YMCA 地域交流事業「Sumo Stable and Kawasaki Daishi tour」地域交流プログラムのご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど相互交流の機会を設けています。
 1月9日(土)にマレーシア(機械工学博士課程)、ミャンマー(電気電子工学)、アフガニスタン(生命ナノシステム科学)、ボリビア(高齢者介護システム)、ブラジル5(ユネスコ計画による生物圏保存管理、日系継承教育、中小企業連携促進の為の法律)の9名が神奈川にある春日山部屋を訪ね、朝稽古時間に見学交流しその後、川崎大師に行きました。
 研修員には事前に知ってもらう知識として「What is ‘SUMO’」の基本資料を数日前に読んでおいてもらい、当日はバスの中でガイドからの説明を聞きながら向いました。
 朝稽古の時間に合わせての出発でしたので、眠そうな方もちらほらいましたが、バスの中で説明を聞きながわくわくしているようすが見受けられました
相撲部屋の場所は昨年末に移転しましたが、部屋に近づくにつれ、何かがぶつかる音と声、活気にあふれたその部屋は、湯気の向こうにうごめく肉体によってあらわになる稽古現場に研修員たちは興奮を抑えられないまま到着しました。
初場所初日前日の稽古ということで、張り詰めた雰囲気の中に、初めて観る研修員たちは眠い目をこすりながら目を釘付けにして見学していました。
稽古が終わった後は気さくにお相撲さんたちが、質問や写真に応じてくれたり、中には少し組ませて頂き、実際に押してみて、その重さを体感させていただいたりしている研修員もいました。
そしていくつか質問をさせていただき、研修員からは 「何年やっているんですか?」「どれだけ食べるんですか?」「ブラジルのおばあちゃんが相撲ファンで・・・」「外国人力士はいますか?」などの質問があり、お相撲さんからは「どこの国?日系ブラジル人のお相撲さんもいるんですよ。」「ひざは治らなくて本場所は痛み止めをうって一発勝負です。」いうお話などもありました。髪を結いすところや、ちゃんこ料理も見せて頂きありがとうございました。
どうか、皆さんが初場所で良い結果がでますように。今後も神奈川県唯一の春日山部屋を応援していきたいと思います。
その後、初詣の混雑さが残る川崎大師では交通安全、厄除け護摩祈祷の機会の様子を覗くこともできました。研修員には屋台の「たこ焼き」が人気で、珍しい「揚げシュウマイ串」チャレンジしている人もいました。新年で活気のあるお寺を訪ねる貴重な機会になりました。
今後も日本の文化を知りつつ、実際に神奈川のスポーツチームとも交流していき、相互に知って頂く機会も作っていければと願っています。
(JICA横浜-YMCAデスク 石川 義彦)

2016年1月10日日曜日

総主事コラム ブログ 2016年1月

より美しい世界に

あとからくる者のために
苦労するのだ 我慢をするのだ
田を耕ぬし
種を用意しておくのだ(中略)
あとからくる者のために
山を川を海を
きれいにしておくのだ
あとからくる者のために
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
未来を受継ぐ者たちのために
みなそれぞれ自分で出来る
何かをしてゆくのだ
(詩 坂村真民)

 この年末年始も、横浜YMCAの運営する富士山YMCAグローバル・エコ・ビレッジでは、ファミリーキャンプが行われ、富士山を仰ぐ雄大な朝霧高原の自然を満喫しながら家族同士のきずなを深める時となっている。
 このキャンプ場は、この詩のように、百年後の未来の子どもたちにプレゼンをする思いで、多くの方々の募金で創られた。富士山YMCAのキャンプをはじめ、多くの青少年団体のキャンプでは、キャンプの最後に「来た時よりも美しく」という合言葉で、たとえキャンプ場がゴミだらけであっても、前より美しく清掃するよう心掛けている。富士山YMCAでは、後に来る人のために、さらにワークとして、ペンキ塗りや修理、焼き板で看板をつけている。
 この詩にある言葉の本当の意味は、「生まれて来た時(今)より、より良い世界、より美しい世界(未来)にしていく」ことにある。見えない誰かの喜びを想像し、美しく整えていく小さな体験を積み重ねていきながら、人々の幸福を生み出す働き人になってほしいという願いが込められている。
 新しい年も、あとからくる者のために「来た時よりも美しく」、自分のできる何かを見つけて歩みたい。
(横浜YMCA総主事 田口 努)