2025年12月10日水曜日

福島県いわき市「わかぎ幼稚園 富士山キャンプ」のご報告

 横浜YMCAでは2011年3月11日の東日本大震災による原発事故を受けて、戸外での活動を制限された福島県いわき市の保育園、幼稚園を対象に富士山YMCAで思う存分、体を動かして遊べるようにと「リフレッシュキャンプ」を継続して行っています。

今年も11月12日から14日の2泊3日で福島県いわき市「わかぎ幼稚園富士山キャンプ」を行い、子どもたちは富士山の森探検やキャンドルファイヤー、焼きマシュマロなどを行い、富士山YMCAで思いっきり遊びました。

キャンプ期間中は天気にも恵まれて、富士山を何度も見ることができました。子どもたちは、大きな富士山を見て「富士山の下は青くないね」と普段良く見る富士山のイラストとの違いを発見していました。

キャンドルファイヤーの最後に、わかぎ幼稚園の先生が「いわきと富士山YMCAはずっとつながっているんだよ」と子どもたちに話していました。こうやって子どもたちにも保護者の方にも伝え続けてくれていると思うと胸が熱くなりました。

今年もキャンプサポートとして横浜YMCA保育園の職員2名が、わかぎ幼稚園の皆さんとともに過ごしました。

わかぎ幼稚園は2011年から毎年富士山YMCAに来てキャンプを行っています。コロナ禍においては「離れていてもつながっている」をテーマに富士山YMCAとわかぎ幼稚園をオンラインでつなぎ「リモートキャンプ」を行ってきました。

震災から15年が経ち、震災を経験していない子どもたちの方が多くなってきています。伝え続けていく大切さを今回のキャンプで改めて感じました。



(YMCAたかつ保育園 杉﨑)


2025年12月7日日曜日

【健康教育部】ウインターキャンプリーダー座学トレーニングを終えました

 2025年度ウインターキャンプを前に、子どもたちと一緒にスキーキャンプに行くリーダー(指導者)のトレーニングが11月30日、12月7日と2回実施いたしました。



今季は、志賀高原と富士山会場でそれぞれゲレンデでのスキーキャンプ。YMCAのリーダーとして子どもたちへどのように接していくのか?スキーを通じてグループの中でどう子どもたちが楽しく生き生きと生活していけるか?リーダーの役割は?安全なキャンプ運営は?などを第1回目に学び、7日は、スキーキャンプの目的や技術指導やレベルアップの為にどんなポイントを伝え練習していくのかを講師からのコメントをしっかりと聞くことができ、グループに分かれて意見交換もしてこれから始まるキャンプに向けて準備ができました。




次回は、実際にゲレンデに出て実技トレーニングを行います。体調管理しながらみんなと逢えることを楽しみにしています!

ウインターキャンプ担当

2025年12月1日月曜日

140 years of HISTORY Vol.21 県央の拠点 厚木YMCA開設1985年

横浜YMCAは創立100周年事業として、1985年2月に厚木YMCA青少年センター(厚木YMCA)を開設しました。県央地域における生涯学習・福祉活動の拠点として、幼児から成人までを対象にウエルネスプログラムを開講しました。

同年4月に開設されたYMCA健康福祉専門学校は、神奈川県で初となる国家任用資格「社会福祉主事」の養成校に指定され、社会福祉の充実が期待される時代に大きな意味を持ちました。1989年4月には、国家任用資格「介護福祉科」が開設され、介護福祉士を養成する職業教育を開始し、地域の福祉・介護分野の人材育成に貢献してきました。同年に、働く女性のためのチャイルドケアセンター「ホサナ」も開設しました。2003年には、横浜YMCAの認可保育園として4番目となる「YMCAあつぎ保育園ホサナ」が、地域の働く家庭の子育て支援拠点として活動を展開しました。また、「あゆの学校」(学童クラブ)は、子どもたちが放課後を安全に過ごし成長する場として展開しました。厚木YMCA・YMCA健康福祉専門学校は県央地域における福祉・教育の拠点としての役割を担い続けています。

完成した厚木YMCA青少年センター(1985年2月)


〇〇でない!

キャンプソングを子どもたちと歌うとき、「『この歌知らない子~』と聞くのではなく『この歌知っている子~』と聞きましょう。」と教わりました。知らない人を特定しないのは、知っている人が優越感、知らない人が劣等感を抱かないように、初めてのキャンプが楽しめるようにとの理由は明解で、YMCAのキャンプには随所に思いやりが詰まっていると感じました。この約40年前に学んだことは総主事になった今でも私の根底に根付いています。

先日ある集まりで、私の信頼し尊敬している人が「佐竹さんって〇〇じゃないんですよ~」と紹介されてしまいました。「〇〇でない」とされたことがショックでした。まだ「実は佐竹さんは××ですよ~」のほうが良かったです。その方にとっては〇〇が普通で、〇〇でないことが特別視に値したということです。大げさに言えば、同意なく、私が自分(たち)とは違うということを公開した、という出来事でした。無意識の、悪気のない、場を盛り上げるための一言だったと思いますし、私の〇〇でないも趣味のものですから社会的な影響はないでしょう。

愛の反対は無関心とマザー・テレサは言いました。相手に抱く関心は、この歌を知っているか、〇〇かどうか、ではなく、この歌を知らない、〇〇でなくても、一緒に安心していられるために配慮することなのだと思います。

YMCAは、特に発言や行動に気を付けなければいけません。もちろん私も。知らず知らずに、場を盛り上げようとして、人を対比させ自分と違うことを面白おかしくしていないか。自らを振り返るときとなりました。

                                        (総主事 佐竹  博)

2025年11月10日月曜日

幼保連携型認定こども園YMCAいずみ保育園開園20周年記念礼拝

11月1日に、幼保連携型認定こども園YMCAいずみ保育園開園20周年記念礼拝・20周年いずみフェスティバルが行われました。

記念礼拝では、鈴木徹司牧師(日本同盟キリスト教団白百合福音教会)から「子どもたちをありのままに受け止め続け、見守り続け、感動して発見し続けられるよう仕えていきましょう」とメッセージがありました。


続いて2005年の開園に向けて建物の建築などに尽力くださった建設会社や設計に携わった来賓の方や地域の民生委員の方からお祝いの言葉をいただきました。
佐竹博横浜YMCA総主事は、これまでの20年を支えてくださった多くの方への感謝を述べ「平和を担う子どもたちを育む働きを引き続き取り組んでいきましょう」と語りました。

礼拝には歴代の園長も列席し、初代園長の田口努氏(日本YMCA同盟総主事)は、市立保育園から民営化となる経緯やYMCAが受託する中で多文化共生の使命への期待が寄せられたことなどを振り返りました。また開設当初からの保育士の紹介や市立保育園時代から引き継がれているピアノなどのエピソードを紹介しました。続いて、歴代の園長がそれぞれ思い出を語りました。

礼拝後には、20周年いずみフェスティバルが開催され、ベトナム料理やアジア各国の料理など地域の飲食店をはじめ、雑貨屋や駄菓子屋などもブース出店しました。ステージでは有志による卒園児ダンス、園児によるすずめ踊りやベトナム踊り、職員有志による「なんちゃって楽団」の演奏のほか、卒園児が多く在籍する上飯田中学校吹奏楽部や飯田北いちょう小学校ダンスクラブ、上飯田小学校のソーラン節、さらにフラダンスやチアダンス、バルーンアートなどの発表も行われました。



卒園児として現在YMCAいずみ保育園で働く4人の保育士も、卒園児との再会と交流を喜び合いました。


記念礼拝・フェスタを合わせて約600人が集い、久しぶりの再会を喜び合いながら、20周年をともに祝うひとときとなりました。


                          (YMCAいずみ保育園 森)

2025年11月4日火曜日

140 years of HISTORY Vol.20 1984年 創立100周年をともに祝う

横浜YMCAは1984年に創立100周年を迎え、重要な一年として立てた事業方針は、YMCAを守り育ててきた多くの人びとの働きを覚え、感謝すること、イエス・キリストに示された愛と奉仕の業を継承していくこと、新しい時代の課題を明確化し、それに対応する働きを強化する事業構造転換の研究に取り組むことが計画されました。事業計画では、広く地域社会にYMCA運動の輪を広げるために、100周年記念事業の実施、リーダーシップの強化、厚木市でのYMCA活動の定着、健康福祉専門学校設立準備、横浜YMCA100年以降の長期展望を策定することが挙げられました。記念事業は、1.星野富弘「花の詩画展」、2.第1回「中国ともだちの旅」、3.パリ少年合唱団 母と子のふれあいコンサート、4.第10回聴覚障がい青少年国際キャンプ、5.少年サッカー国際フェスティバル、6.姉妹都市青年国際会議、7.創立100周年記念式典が展開されました。記念事業には、多くの人が参加し、YMCAが広く地域社会に知られる機会につながりました。100年の歩みは「仕えられるもの」としてではなく「仕えるもの」としての役割を果たそうと努め、今後もさらに奉仕の業を拡げることを誓う時となりました。

100周年記念事業として開催した星野富弘「花の詩画展」(1984年2月)


左利き×クリスチャン

私は左利きです。と言っても完全な左利きではなく、箸は右、字を書くのも右、「直されレフティ」です。ボールを投げるのは左、運動機能に関するのは左です。クロールの息継ぎが右なのも左あっての右と勝手に思い込んでいます。日本の左利きの割合は10%だそうです。

日本のクリスチャンは0・8%から1%と言われます。左利きより少ないのですが、YMCAにいると多くのクリスチャンでない方々が「横浜YMCA-私たちの使命」や価値観に共感して、活動してくださっていて、心強く感じます。

YMCAでは、「弱くされている人々・小さくされている人々のために」と、活動の意義を見出すときによくこのフレーズを用います。「弱くされている・小さくされている」は、自分がそうではない側から支援する側にいることを自覚させるものになってはいないか?と自問します。その発想は行き過ぎると分断を助長することになってしまわないか心配なのです。共に生きるために、お互いに(「お互い」この言葉を使うこと自体、2つに分けているのかもしれませんが…)思いを馳せ、思いやりを持って、それぞれに譲り合い、時には我慢して、可能性を見出していくことが必要と考えます。それは、決して割合が多い、少ないではなく、誰かが嫌だと感じたり、困っていたりするなら、そしてそれを多くの人が自分ごとにしなかったら、「小さくした」「弱くしてしまった」となるのだと考えます。

置かれた場所、そしていろいろな人がいることをみんなが知って、理解して、共に生きようと努力することが大切です。決して区別や違いを助長して「分断」させてはいけないのです。

                             (総主事:佐竹博)