横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
12月3日にJICA横浜の海外研修員10名がボランティアのホストファミリー6家族のご家庭を訪問し、ホームビジットプログラムを行いました。
今回、研修員を受け入れてくださったホストファミリーは、以前のホームビジットプログラムにも参加していただいたご家庭が多く、研修員との交流をとても楽しみにしてくださっていました。朝、ホストファミリーの到着を心細そうに待っていた研修員たちも、迎えに来られた皆さんの優しい笑顔を見るとホッとした様子で元気に出発していきました。
研修員たちはそれぞれ1人または2人ずつ分かれ、ホストファミリーの皆さんと一緒に昼食をはさんで夕方まで約6時間半を過ごしました。
それぞれのご家庭ごとに、研修員たちが少しでも日本の文化や生活が理解でき、日本らしい体験ができるようにと色々と考えて準備してくださいました。着物に着替えて抹茶体験や、書道、侍風の姿でチャンバラ体験などの日本的な文化体験をしたり、海辺や庭園、日本の小学校のお祭りなど外に出かけたりと研修員達も初めての経験に感激していました。
昼食は事前にアンケートで研修員の食べ物の好みや宗教上の理由から食べられないものを聞き、ムスリムに対応したハラル料理、抹茶を使用したケーキ、ちらし寿司やおでん、日本酒、焼酎などそれぞれのご家庭で研修員に合った食べ物で日本らしいメニューを考えて用意してくださいました。
電気釜で餅つきをしたご家庭で初めて餅を見た研修員はその柔らかい感触に驚き、味もとても美味しかったと喜んでいました。ホストファミリーの皆さんは最初、日本の味付けが研修員たちの口に合うかどうかを心配されていましたが、皆が美味しそうに食べてくれる様子を見て安心したとおっしゃっていました。料理を囲んでお互いの文化や経済など国際的な話に花が咲き、時が経つのが早く感じたそうです。
また、女性の研修員2人を受け入れてくださったご家庭は、女性のお話好きは万国共通ですぐに意気投合でき、話は尽きなかったそうです。研修員たちがいるとまるで家の中に花が咲いたように華やかで、楽しい時間を過ごせましたとおっしゃっていました。
研修員をJICA横浜へ送り届けて頂くときにはすっかり打ち解け、これからも交流を続けていくことを約束されていました。ホームビジットした研修員たちは是非、この次は自分たちの国へ遊びに来てくださいとお願いしていました。また長期研修で来年も横浜に滞在する研修員たちには、また近いうちの再会を約束されていました。
後日ホストファミリーの皆さんからは、「初めて出会う国の研修員の方々との交流はとても刺激的で多くの発見がありました。これからは研修員の出身国についてもっと知りたくなりました」と感想を頂きました。
YMCAでは今後も、地域の方がたのご家庭を訪ねたりなど、研修員たちとの交流を深め、お互いの国や文化を理解しあえる機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)