2016年9月6日火曜日

はじめての海、はじめてのタワー、はじめての横浜

横浜YMCA 地域交流事業「横浜シーバスツアーYokohama Sea Bus Afternoon Tour」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 8月27日午後にラオスから来た研修員11名(都市環境管理、情報工学)とラオス語の通訳の計12名で、シーバスで山下公園まで行き、マリンタワー、中華街をめぐるツアーに行って来ました。
 最初にシーバスに乗船する為、皆で臨港パークのぷかり桟橋まで歩いて向かいました。臨港パークでは座って海辺を眺める人達もいて、日本では海辺はデートスポットとして恋人たちに人気があると聞くと、研修員たちも同じことを考えていたようで、笑いながら大きくうなずいていました。当日は風が強く、ある研修員は「こんなに風が強くても船は出ますか?」と心配そうにしていましたが、「これぐらいの風なら全く問題ないですよ」という係りの人の話を聞き、安心していました。シーバスに乗船するとクーラーの効いた船内に「きもちい!」と驚きつつ、みんなで窓際の席に分かれて座りました。しばらくしてJICAの建物が見えてくると歓声が上がりました。オープンデッキに出て周りの景色の写真を撮ったり、船内の様子を写真に撮ったりと思い思いに楽しんでいました。
山下公園に到着すると目の前にフラワーガーデンが広がり、「うわぁ!」と歓声とともに、特に女性の研修員たちは急ぎ足で公園に入っていきました。ラオスで公園の管理の仕事をしている研修員からは「この公園の管理は横浜市ですか?こんなに大きな公園を、これほど美しく保つのはとても大変でしょうね。私は自分がそれをしているので良くわかります。どうやって管理しているのか興味がわきますね」と意見がありました。
次にマリンタワーへ向かいました。シーバスの中から既にマリンタワーを見つけていた研修員は上に登るのを楽しみにいていた様子で、タワーの下まで来ると歓声が上がりました。展望フロアへエレベーターで上がっていくと、見る見る小さくなる歩行者や車に息を呑んで小さく声をあげる研修員、遠くまで見渡せる景色に喜ぶ研修員と反応も人それぞれでした。
「ラオスでは高いビルでも30mくらいかな。こんなに高いところから外を眺めるのは初めてです」と興奮気味に話してくれました。中には「私は無理、無理。遠くだけ見ておきます」と少し窓際から離れて空をみる研修員もいました。
マリンタワーを降りると次は中華街を散策しました。観光客で賑わう通りをぬけながら店先に並ぶ食材や料理を興味深そうに眺めては写真に収めていました。途中、占いの店が何軒か並んでいるのを見かけた研修員からは「ラオスでも占いはするけれど、お店ではなくて個人の家でするのですよ。占ってほしい人が直接占い師の家へ出かけていき、生年月日や手相などで占ってもらいます」とラオスの占い事情の説明がありました。以前に横浜中華街に来たという研修員も関帝廟に来るのは初めてだったそうで、色鮮やかな屋根や、門を熱心に写真に収めていました。その後雨足が強くなったため、急いで駅へ向かいました。石川町駅では日本のスーパーに入ってみたいというリクエストもあり、駅前スーパーを見学しました。研修員たちはそれぞれ自由に店内を見て回りながら「日本の果物は甘くて美味しいですよね」とりんごやぶどうを購入していました。わさびのチューブを2本購入した研修員は「わさびはラオスでも人気があります。私も、私の家族も大好きです」と教えてくれました。詳しく聞くと、わさびは肉でも野菜でも何にでもつけて食べるそうで、ソースみたいに使うそうです。桜木町まで電車で戻ってきてツアーは終了となりました。
後日、ツアーに参加した研修員からは「初めて船に乗って海に出ました。美しい景色と自然を楽しめました」、「時間が短く感じました。もっと長く見て回りたかったです」、「横浜の名所をめぐり、理解が深まりました。どれも美しくて清潔でした」など感想がありました。
 YMCAデスクでは今後も様々な体験を通して日本、横浜を学べる機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田 真由美)