2020年2月21日金曜日

いじめは大人の問題

私をいじめるのって楽しいですか?
私がいじけるのを見るのがいい気持ちなんですか?
私が泣けば満足ですか?
私が学校へ来なくなればいいんですか?
あなたは結局私をどうしたいの?
ほんとは私を殺したいのかな?
あなたも誰かにいじめられてるんですか?
お父さんに?お母さんに?私の知らない大人に?
それとも誰にもいじめられていないのに
まいにちなにかにいじめられてるような感じ?
胸を押さえつけられるような いやあな感じ
それなら私にも分かる
私たちをいじめるのはもしかすると世の中っていうのかしら?
(詩 谷川俊太郎)

鶏を狭い鶏舎で育てているとストレスで、弱弱しい鳥のおしりを一羽がつつき始め、いつも間にか集団でつつき、はげた尻になる。その鶏を助けると、次は誰がつつかれるのか集団が不安になる。そして、一羽がつまずくと一斉に、その鶏をつつき始め、集団が落ち着く。鶏のスケープコードの行動だ。

人間も、この詩にある自分の中の何らかの不安やストレスを誰かにぶつけて、自分は、いじめる側の集団に居て安定するのだろうか?

いじめのきっかけは、世の中で弱くされている人への差別や偏見から始まる。福島からの避難児へのいじめでも、放射能汚染の不安や偏見が起因だ。マイノリティーがターゲットになる。マイノリティーを生み出し、差別する世の中の姿が子どもの世界の鏡となっている。大人がいじめ、差別、偏見への反対の姿勢と行動することが問われている。

(横浜YMCA総主事 田口 努)


2020年2月20日木曜日

「笑顔につながる小さな一歩-YMCA国際ボランティア入門-」報告


横浜YMCAは2020年2月15日(土)によこはま国際フォーラム2020(会場:JICA横浜)に参加し、「笑顔につながる小さな一歩-YMCA国際ボランティア入門-」を開催しました。


はじめに、横浜YMCA国際・地域事業の職員が横浜YMCAではすべての事業や活動において、国際・地域協力活動、ユース(若者)エンパワーメントを大切にしているということを紹介した後、それぞれのプログラムのボランティア参加者から詳細を報告しました。


第1部は第24回ミャンマーボランティアの旅(2019年12月25日~2020年1月1日)について、社会人として参加した介護福祉士(社会福祉法人賛育会)の石原さんと須江さんが報告しました。

冒頭にミャンマーの民族衣装であるロンジーの紹介の後、第24回ミャンマーボランティアの旅でのタングーYMCAとの介護教育活動(介護技術の向上と生活改善に向けた人材育成支援、高齢者向けのリハビリや健康相談、)について、研修を通して予防の視点や病気の知識を伝えることができたこと、学生チームによる文化交流も行われたため、一体感のある研修となったと話しました。

また、周辺の村を訪問し公衆衛生活動や健康相談をしたり、高齢者宅を訪問し助言提案をしたりするなかで、現地の生活に触れることができ、今後の活動へつながる経験となったと締めくくりました。



 2部は第26回国際ボランティアinタイ(2019810日~21日)の報告でした。

参加者の澤村さん、武樋さん、引率した山田賢太郎職員(YMCA山手台センター)が、参加動機、訪問したYMCAパヤオセンターでの活動、ホームステイした山岳民族の村でのボランティアワークなどについて紹介しました。

YMCAパヤオセンターは人身取引のリスクの高い子どもたちを保護する施設で、横浜YMCAとバンコクYMCAの協働する「プロテクト・ア・チャイルド」で支援しています。虐待を受けていたり、貧困で十分な教育を受けられずにいたりした子どもたちも保護されていますが、よく笑い積極的に声をかけてくれたり、気配りをしてくれたりする姿が強く印象に残っているとのことでした。

「今後は募金などのボランティア活動に参加し、少しでも子どもたちの役に立ちたい。もし関心があれば、是非国際ボランティアinタイに参加してみてほしい。」と話しました。




3部はカナダのYMCAが主催するユース・ピース・ネットワーク(20196月~9月)に参加した鈴木さんが「小さな一歩 大きな変化」と題し、発表しました。

鈴木さんは小さな頃からYMCAのキャンプに参加し、現在は横浜YMCAのキャンプでリーダー(指導者)をしています。横浜YMCAを通じて、バンクーバーYMCAが実施する研修、ユース・ピース・ネットワークに参加し、約3ヵ月間世界各国の仲間と共に異文化コミュニケーション、リーダーシップなどを学びました。

勇気をもって新しい環境に飛び込み、現地で新たな仲間と出会い、たくさんの刺激を受けたと語りました。鈴木さんは帰国後、環境問題に取り組み、アクションを起こしています。「小さな一歩」から大きく成長し飛躍した鈴木さんのお話や活動写真は来場者の国際協力・交流活動への関心をさらに高めたのではないかと思います。


最後に来場者と発表者をグループ分けし、自己紹介や関心のあるトピックについて情報交換する時間を設け、閉会となりました。


本セミナーが来場者の皆様が今後の一歩踏み出すためのきっかけ、「YMCAでやってみたい」につながる一助となるように願っています。ご来場の皆様、ありがとうございました。

(国際・地域事業 白井美穂)

2020年2月13日木曜日

国際・地域協力募金イベント「中村哲医師を偲ぶ会」報告

2020年1月17日(金)、横浜中央YMCAチャペルで国際・地域協力募金イベント、「中村哲医師を偲ぶ会」を実施しました。



 2019年12月4日、アフガニスタンで医療活動、農業用用水路の建設などに30年以上尽力された中村哲さんが、ドライバーの方も含め、5人の現地スタッフとともに銃弾によって倒れられました。中村哲さんは九州大学YMCAのメンバーであり、現地代表を務められたペシャワール会の立ち上げの際にも福岡YMCAを事務局とし、YMCAと深く関わりのあった方です。

会を実施した17日は阪神淡路大震災から25年の日でありました。被災された方へ黙とうをもって開会しました。横浜YMCA会員、常議員、職員、ワイズメンズクラブ、九州大学YMCA OB、YMCAせとうち職員、学生YMCA職員など22名が参加してくださいました。

会では中村哲さんがアフガニスタンで活動するにいたった経緯をスライドで振り返り、ペシャワール会のDVD『アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和』を上映しました。また、ペシャワール会の事務局からお借りした展示資料と書籍の見本を参加者の皆さんにご覧いただきました。後半のシェアリングでは、ボランティアや国際協力のあり方についての意見、また学生時代の中村哲さんの姿なども語られました。


中村哲さんの著作や講演では、人道支援に対する冷静なまなざし、現地活動における長期的・広範囲な視野が感じられ、華美な修飾を除いた言葉で語られています。直接中村哲さんと関わっていた方々からは、「とても謙虚で大人しい方」「静かだが、よく人の話をきいていた」「大きなビジョンを持ち、緻密に実行する」とそのお人柄についてお聞きしました。

現地活動には想像の及ばない幾多の困難があり、日々まさに命がけでされていたのだと思います。しかし、中村哲さんのお人柄や精神、哲学、自然や人間への畏敬の念は、「国際協力」という言葉のもつイメージと少し違うように感じられます。人生でどのような出会いがあるかだれにも分かりませんが、導かれた場所で、一所懸命にやればいいと教えてくださっているようにも思います。

今回、ご参加くださり、共に学び共有してくださった皆様にこの場を借りて感謝いたします。今後も横浜YMCAは中村哲さんの活動に学び、伝えてまいりたいと思います。


(本部事務局 坂地みずき)

2020年2月6日木曜日

横浜YMCAスプリングキャンプ×ピンクシャツデー

2020スプリングキャンプの担当者でミーティングを行いました!

2月5日に春のキャンプ担当スタッフが集まりミーティングを行いました。参加する子どもたちに自然の中で、スキーや動物とのふれあい、スポーツでいっぱい身体を動かす体験をしてもらうために意見交換を行いました。また、一緒に生活をするリーダー(指導者)のスキルアップの計画も話し合いました。
「ピンクシャツデー」いじめのない社会を!

キャンプに参加する子どもたちの将来のためにSDGs持続可能な開発目標 エス・ディー・ジーズ)の取り組みや、身近ないじめの問題にどう向き合っていくかという今月キャンペーンの「ピンクシャツデー」についても理解を深めました。

この春はリーダー(指導者)と一緒に楽しいキャンプに出かけましょう!
富士山カウボーイキャンプ
富士山スポーツキャンプ
スキーキャンプ
東日本サッカー大会
詳しいキャンプの案内はこちらから
栂池スキーキャンプ】【富士山カウボーイキャンプ】【富士山スポーツキャンプ】【東日本YMCAサッカー大会


スプリングキャンプ担当スタッフ・リーダー一同

2020年2月3日月曜日

2019年度第3回募金委員会

2019年度第3回募金委員会が2020年1月14日(月)に横浜中央YMCAで開催されました。

2019年度YMCA国際・地域協力募金キャンペーンが11月1日にスタートしてから約2か月、折り返し地点です。12月はクリスマスリース作り、クリスマスカフェ、クリスマス礼拝など、クリスマスにあわせた募金活動が各地のYMCAで行われました。


第3回募金委員会ではYMCAオベリン保育園、本部事務局からの活動報告がありました。

YMCAオベリン保育園の矢崎スタッフは、日ごろの募金活動の様子を報告しました。YMCAオベリン保育園では、クッキングやカフェ、街頭募金などを行ったり、台風19号・15号被災地支援活動を経験したスタッフから子どもたちや親子に被災地の様子を話したり、地道に活動を積み重ねています。


本部事務局の坂地スタッフは、2020117日「国際・地域協力募金チャリティイベント 中村哲医師を偲ぶ会」の企画に至った経緯や想いを伝えました。2019124にアフガニスタンで長年農業用水路の建設などに尽力された中村医師が銃撃によって亡くなりました。中村医師が九州大学YMCAメンバーであったことを知り、中村医師の軌跡を調べ、今後の活動に活かせるように共に偲ぶ機会としたいと企画したことが語られ、中村医師のアフガニスタンでの活動を紹介しました。

委員会の後半はグループに分かれて、キャンペーン後半に取り組みたいことを中心に話し合いました。活動の課題や新しいアイディアなども共有でき、次の活動へつながるひと時となりました。

最後に、国際事業委員の望月委員より、長くミャンマーで活動された廣瀬誠医師が紹介されました。廣瀬医師は横浜YMCAを通じて、ミャンマーの無医村地域で診療活動を行い、ミャンマーのコミュニティづくりに関わり、現地で亡くなりました。中村医師や廣瀬医師の現地での活動も、募金を通じて支えてくださる人たちの思いが後押ししています。これからも、現地の活動を応援する募金活動を進めていきましょうと締めくくられ、恒例の記念撮影をして終了となりました。

各地域で募金活動にご協力くださった皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
キャンペーン終了の3月末まで引き続きご協力をよろしくお願いします。

(国際・地域事業 白井美穂)