ウインクキラーというグループゲームをご存じでしょうか。実施方法は様々ですが、代表的な例で紹介すると、参加者はお互いの顔が見えるように円になります。ひそかに選ばれた「キラー」役が参加者の中にいて、キラーからウインクされたらゲームから離脱(例えば「しゃがむ」など姿勢を変える)、参加者たちはウインクされる前にキラーを見つけるというゲームです。
ある日の新聞投稿欄に寄稿したデイサービスに通っているという高齢者は「ルールはわからないがウインクキラーというゲームの時間が楽しい」と書いていました。
私は、先日参加したあるプログラムでこのゲームに何十年ぶりに出会いました。ファシリテータは「…ウインクして殺してください、殺された人は寝そべってください」と説明していました。
久しぶりといえばもう一つ。「どちらにしようかな♪」というフレーズを耳にしました。各地の特徴があるそうですが、私が聞いたのは「♪神様の言う通り なのなのな 鉄砲撃ってバンバンバン…」でした。聞いたことがあるフレーズでしたが、「天の」が付く「♪天の神様の言う通り♪」がなじみ深いです。昔から日本中の子どもたちが「天の神様の言う通り」と口ずさんできたのはすごいことだと思います。しかし残念なのが、どちらかに決めるのに最後は「鉄砲撃ってバンバンバン」で、「天の神様の言う通り」ではなく、暴力で解決すること。先のゲームでも楽しく遊びながらも「殺す・殺される」を簡単に言葉に出してしまうこと。あまりにも身近に平和を脅かす言葉があるのでした。考えすぎでしょうか?立場がセンサーを敏感にさせているのでしょうか?そんなことを口にするのはうっとうしいと思われるでしょうか?いえいえ「天の神様の言う通り」です。
(総主事 佐竹博)