2024年2月1日木曜日

問いを立てる

 文部科学省のウェブサイトには「これからの社会が,どんなに変化して予測困難な時代になっても」と前置きして、そんな時代を生きる子どもたちに「自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,判断して行動し,それぞれに思い描く幸せを実現してほしい」と学習指導要領改訂に込めた思いを示している。「実際の社会や生活で生きて働く知識や技能」「学んだことを社会に生かそうとする力、人間性」「未知の状況にも対応できる思考・判断・表現力」を学習の3つの柱として、その実現に探究学習が注目されている。

 「探究」は「なぜなぜ5回」で根本原因にたどり着く「探求」とは違う。社会人にとっても「問いを立てる」「問いの立て方」など「問い」は学びのトレンドのようだ。生成AIの活用も、初心者レベルでもきちんと問いを作り、何を導き出したいのかが明確でないと使いこなせない。

 主体的に対話的に進められる探究学習には、他者の関わりが必要である。YMCAのキャンプや集団活動はその実践が詰まったプログラムだ。先駆者たるプライドはもちつつもYMCAは今の時代を生きる青少年の考え方や、生活様式、時代を見つめる視点などを尊重した今の青少年たちに向けたグループワークに進化していかなければならない。YMCAグループワークがガラパゴス化しないように。私たちも「問い」を立てていくことが求められる。

 さて、「なぜ」を世界のフィールドで求め「希望へ!―人間は何をしてきたのか?悲劇の現場をめぐって」(大日本図書)の著者で写真家の桃井和馬さんが、2月12日に行う会員大会に登壇される。ぜひご視聴・ご参加いただきたい。

(総主事 佐竹 博)