2023年8月10日木曜日

第30回AIDS文化フォーラムin横浜

今年で30回目を迎えたAIDS文化フォーラムin横浜(主催 同組織委員会・共催 神奈川県・事務局 横浜YMCA)を、かながわ県民センターを会場に開催しました。4年ぶりの対面での開催となるフォーラムは、84日から6日までの3日間で30の講座、11の展示ブースが設けられ、延べ1,783名の来場者、約1,200名のオンライン視聴がありました。

今年のテーマは「未来をみつめて」です。AIDS文化フォーラムでは、これまでさまざまな切り口からHIV/AIDSに向き合い、ともに生きる社会を実現しようとしてきました。これまでの30年から学んだことと一人ひとりの気づきをベースに、これからの未来はどうなっていくのか、私たちはどんな未来をつくっていきたいのか、皆さんと一緒に考えたいという想いが込められています。

開会式では、組織委員長の佐竹博横浜YMCA総主事をはじめ、組織委員の皆さまよりごあいさつをいただきました。

オープニングでは、開催当初から運営委員を務める岩室紳也さん(医師)、エイズ予防財団理事長の白坂琢磨さんと3名の陽性者の方が登壇し、HIV/AIDSをとりまく30年を振り返りつつ、これからの未来に向けての展望や期待について意見を交わしました。

84日には、横浜YMCA国際・地域事業による講座「誰もがみんなマイノリティ」では、講師にインターナショナルスクール大阪YMCA国際専門学校の卒業生で、株式会社ファーストペンギン代表の岡 笑叶(おか わかな)さんを招いて開講しました。

岡さんのライフヒストリ―を通して、参加者とともに「マイノリティ」とはどういうことかを一緒に考える時間を持ちました。10代の岡さんから、違いに悩む子どもたちへの寄り添い方を学ぶ機会となりました。

86日には、横浜YMCAが運営受託している横浜AIDS市民活動センターの講座「子どもたちが安心して暮らせる社会を創るために」が行われ、性教育Youtuberのシオリーヌ(大貫詩織)さんを講師に迎え、開催しました。

ジェンダー、子どもの人権、SRHR(性と生殖に関する権利)、包括的性教育など、さまざまな視点から、子どもを取り巻く性に関する情報について学ぶことが出来ました。また、子どもに関わる大人の知識のアップデートと社会の意識を変えていくことの重要性を確認しました。

「宗教とAIDS」や「夜回り先生講演会」といった定番のプログラムのほか、初めてフォーラムに参加する団体もあり、新しい風を感じるフォーラムとなりました。

対面での開催では、多くのボランティアの協力もあり、人と人との交流から笑顔が生まれ、一人ひとりが互いにパワーをもらうことができたと思います。

感謝とともにご報告いたします。

                   担当 AIDS文化フォーラム事務局 柳原