横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
8月13日にガンビア1(漁業コミュニティ開発計画)、マレーシア1(機械工学)、ラオス1(情報工学)、ペルー2(植物遺伝資源の多様性保全に関する先端科学教育、ユネスコMAB計画による生物圏保存地域対象とした持続性)、ブラジル2(日本語学校の運営管理、家畜感染症及び人獣共通感染症の診断予防技術)の研修員7名と、日本人インターン3、ボランティア7名とで浴衣を着て、臨港パークで開催されたみなとみらいの盆踊行きました。
最初に研修員たちはJICA横浜内の和室に集合してボランティアの方に浴衣を着付けてもらいました。初めて着た浴衣に研修員たちの感想は様々で、「着心地は最高です。もっと暑いかと思っていたけど、問題ありません。母国の民族衣装も裾が長いので歩き方は同じですよ。」と慣れた様子で歩く人や、「普段の半分の歩幅でしか進めないです。」と小股で歩く人などいました。
盆踊り会場へ向かう前に日本のお盆の風習と盆踊りについての説明を聞くと、ある研修員からは「今日8月13日は日本の伝統的な行事(盆)の最初の日ですね。母国に帰ったらカレンダーに書いて、家族にも説明します。」と声が上がりました。会場の臨港パークまでは歩いて出かけましたが、歩きにくそうにしていた研修員もすぐに慣れ「袖の中を抜ける海風がとても気持ちが良いですね。浴衣は涼しくて本当に快適です。買って帰りたいです。」と言って、浴衣がすっかり気に入った様子でした。
盆踊り会場はすでに多くの人で賑わっていて、大きなやぐら、やぐらから響く太鼓の音、やぐらを囲んで踊る人達の輪に研修員たちは圧倒されたようで、しばらくは言葉もなく立ち尽くしていました。でも、すぐにインターンの人達に誘われて一緒に踊りの輪の中に入って行きました。「これが盆フェスティバルですか。想像以上に人がいっぱいいて驚きました。」と言いながら、輪になって踊る人達を写真に収めていました。
会場にはたくさんの屋台が出ていて、研修員たちはそちらにも興味津々でした。それぞれ興味のある屋台をみつけて並んでいました。かき氷を買った研修員は「冷たくてさっぱりしていて日本のかき氷はおいしいですね。」と日本の夏の味を楽しんでいました。また、串焼きの屋台に並んだ研修員たちは「この味、大好きです。40分並んでようやく買えました。嬉しい!」と美味しそうに食べていました。
ガンビアの研修員は「私の母国では9月にイスラム教の盛大なお祭りがあります。子どもたちが民族衣装を着てダンスしたり、ゲームしたりします。屋台も出てとてもにぎやかで、日本の盆踊りと少し似ていますよ。」と母国のお祭りと日本の盆踊りを比べて話してくれました。
またブラジルの研修員は「私の子どもは日本のアニメが大好きで、アニメで見た日本のお祭りに行くのが夢なのです。私だけが先に楽しんでしまいました。写真を見せてあげたいです。」と言って熱心に写真を撮っていました。
他の研修員たちも帰る頃には踊り方を覚え、盆踊りの輪の中に入って楽しそうに踊っていました。
参加した研修員からは「日本のお盆という風習を知り、盆フェスティバルにも参加できてとても有意義な体験が出来ました。毎年8月になると日本の夏とお盆を思い出すでしょう。」と感想がありました。
短い時間ではありましたが、浴衣で出かけた盆踊りは忘れられない日本の夏の思い出となったようです。
YMCAデスクでは今後も様々な体験を通して日本の文化を学び交流する機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田 真由美、石川 義彦)