2025年6月5日木曜日

2025年度 横浜YMCA会員総会 報告

531日に、2025年度横浜YMCA会員総会が湘南とつかYMCAホールの会場とライブ配信にて行われました。

開会礼拝後に、総会準備委員会委員長岡戸良子氏より開会のあいさつがあった後、黄崇子議長、中村敦副議長により議案が進行されました。議事は、2024年度事業・会計報告、2025年度の活動方針計画と予算について、佐竹博横浜YMCA総主事から報告と説明がありました。また、常議員の選出と退任常議員への感謝と紹介がありました。



特別プログラムでは、能登半島地震・豪雨災害被災地に思いを寄せるをテーマに、支援活動に取り組んだ4人のスタッフから活動の報告があり、参加した高校生や専門学校の学生の様子などについても報告がありました。今後も募金や支援活動の必要性が語られました。


続く、会員表彰では31人のリーダーが表彰されました。受賞したリーダーを代表して川崎YMCAの松本愛李さんがこれまでの活動を振り返り、リーダー活動は仲間と取り組むことが楽しいと話し、3年間の経験が豊かな時となったこととYMCAでなければ出会えなかった仲間との出会いがあったことなどを話し、多くの人に支えられた感謝の言葉を語りました。

続いて、これまでの素晴らしいご奉仕を永久に私たちが覚え続け、良き模範として記念するための「奉仕の書」には、石橋正彦さん(大和YMCA運営委員)の名が記されることになり、紹介されました。工藤誠一理事長から記念の盾が授与された後、受賞のあいさつで石橋さんは、中学の時から触れた「人になれ奉仕せよ」にまつわる話を紹介し、「YMCAで奉仕ができたことは、本当に幸せでした」と振り返り、感謝の言葉を述べました。 


なお、議事は、会場とオンラインによる決議により議案がすべて承認されたことが、黄議長より報告されました。閉会礼拝が行われた後、工藤誠一理事長が会員総会に関わったすべての人に感謝の言葉を述べました。続いて佐竹博総主事より感謝のあいさつがあり、会員の皆さまとともに地域や社会に必要な活動を展開していきましょうと述べました。

会場の湘南とつかYMCAのエントランスでは、能登半島地震・豪雨被災地支援のための物産展・輪島塗りリユース販売やタイの子どもたちの支援につながるパヤオクラフト販売などが行われたほか、開会前には、国際・地域事業によるグローバル・スタディーツアーinタイの報告とミャンマーの状況の報告がありました。


会員総会を通して、会員の皆さまとともに、2024年度の活動を振り返り、2025年度も使命実現のために、VISION2034第2期中期計画に沿って地域や社会に必要とされる横浜YMCAの歩みを進めていくことを確認しました。

会員総会にご参加いただいた皆さまに心から感謝いたします。

                               本部事務局

2025年6月2日月曜日

140 YEARS OF HISTORY Vol.15 横浜YMCAと合体した鎌倉YMCA 教育活動・グループ活動盛んに

湘南の地に藤沢YMCAが設立されることと合わせて近隣にある鎌倉YMCAと共同で神奈川県下のYMCAを一つの広域化組織として統合する研究が行われていました。横浜と鎌倉のYMCAから4人ずつの委員が選出され研究が進められました。委員会からの答申案に基づいて協議を重ねた結果、合体して一つの組織になることを1978年3月に決定しました。鎌倉YMCAと横浜YMCAは1978年4月から、鎌倉YMCAは横浜YMCAの一つのブランチとなりました。初代の運営委員長には前日本YMCA同盟総主事大和久泰太郎氏が選任されました。この年の1月に鎌倉YMCAの総主事であった安永和夫氏(横浜YMCA主事から移籍)が退職し、長澤勲主任主事が配属されました。

1945年後半の時期の鎌倉YMCAの活動は、鎌倉在住の理事の自宅を借りて少年たちの夏期英語講習等を行っていました。1951年6月には第1回鎌倉青少年問題懇談会が鎌倉教会祈祷室で開かれました。1954年には鎌倉の青少年のための活動が活発化したため、横浜YMCAからスタッフを派遣し応援しました。以降、鎌倉教会敷地内に仮の小会館を建設し、教育活動やグループ活動を行っていました。その間、幾多の消長の末、1976年に創立20周年を迎えた2年後に横浜YMCAと合体し、1981年に30周年を迎え鎌倉商工会議所にて記念式典を行いました。

 鎌倉教会内にあった当時の鎌倉YMCA(1950年代)


三位一体

地元の集会で開会礼拝を担当した牧師が、教会の働きから3つを説明されました。①聖書に基づきしっかり立つ。聖書を真剣に学び、生き方の基盤とする。②愛の業に励む。人権意識を持ち、弱くされている人のための救済・解放に励む。③若い人たちに委ねていく。その時の若い人たちの心のよりどころとなり、集う若い人たちに継承を委ねる。

その牧師によれば、クリスチャン人口が大いに増えた時代は、この3つが同時に行われていたそうで、現代社会においても3つ同時の展開が必要だとの見解を示されました。例えば②は、多くの寄附を集め、ダイナミックな活動をしている団体はたくさんあります。③も同様で、青年が集い、自主的な活動をしている団体が、法人という枠を超えて常に新しい形態で生まれています。①だけに取り組んでいては、クリスチャン以外の人たちが、教会に近づかないというのです。しかし、クリスチャンの高齢化と減少が危惧される中、3つを同時にすることは難しいだろう、という結論でした。

YMCAならどうでしょうか。掲げている使命に②と③は備わっています。しかし②・③を専門にしている有名な団体からは差をあけられていないでしょうか。私たちが、隣人のために仕える働きをする団体で、ユースエンパワ―メントに取り組んでいる団体だ、と具体的な行動を伴いつつ、社会に発信していく必要があります。そして聖書に学び、イエス・キリストの生き方に基づいて行動し、キリストの香りを放ち続けていくことが本当にできたなら、3つの働きを同時にできたYMCAは、多くの人びととともに150年も200年も社会・地域・人びとに必要とされるYMCAであり続けられると思うのです。

(総主事 佐竹博)


2025年5月2日金曜日

台南(台湾)YMCA横浜ウエルネス研修が無事に終えました

 4月20日~5月1日までの期間に台湾の台南市にあります台南YMCAの3名が横浜YMCAウエルネス研修として来日されました。研修中は横浜中央YMCA、湘南とつかYMCAにてプログラム体験や東本郷地域ケアプラザ、東かながわ保育園・学童クラブの訪問、三浦YMCAでは海でカヤック体験も行われました。

到着の様子(羽田空港)

みなとみらいの夜も思い出です

スタジオプログラム体験(横浜中央YMCA)

日本の歴史にも触れられました(鎌倉YMCAより)

ちょっと海は寒かったカヤック体験

三崎のマグロも堪能

三浦YMCAのスタッフと一緒に

また、日本の食や歴史ある街並みにもふれることが出来ました。

4月30日~5月1日は、研修のメインとなる横浜・東京・埼玉YMCAのスタッフが参加するウエルネス指導者資格認定講習会としてアクアティックの講義から実技まで全日程参加することも出来ました。スマホを片手に日本のスタッフとのコミュニケーションも上手に行いながら短期研修を無事に終えることが出来ました。

ウエルネス指導者資格認定講習会にて

研修ではすぐに溶け込み熱くYMCAを語りました

スマホを上手く使いながら話し合いも活発にできました


台南YMCAの活動報告

短い期間ではありましたが、台南の皆さんとの交流で平和で貧困の無くなる世界への実現を協力しながら進めて行けるように今後もお付き合いできればと思いました。

お忙しい中、日本での研修スケジュールお疲れ様でした。

また、お逢いできる日を楽しみにしております。

横浜YMCA健康教育部スタッフ一同

健康教育部「全国YMCAウエルネス指導者資格認定講習会」が無事に行われました

 横浜YMCA、東京YMCA、埼玉YMCAのスタッフが総勢68名が集まり、「全国YMCAウエルネス指導者資格認定講習会」が4月30日~5月1日の2日間で行われました。また、台湾より日本(横浜)のYMCA視察研修として台南YMCAの3名もお迎えして活気ある講習会となりました。

今回の講習会で学んだスタッフ一同

この講習会ではアクアティック、ジムナスティックの指導者資格の取得となり、YMCAに参加される多くの皆さんへより良いプログラムの提供と、心身ともに健康で豊かな生活がYMCAを通しておくっていただけるようにスタッフ一同学びの時間を共にしました。

座学講習で緊張もうかがえます

台南スタッフも交えて意見交換

グループに分かれて情報交換の場にもなりました

横浜・東京YMCAでこれからも繋がっていきたいですね

ジムナスティック(跳び箱)

マット運動で子どもたちへ興味や楽しみを伝えます

トランポリンの技は体幹につながります
                    
ジムナスティック担当者
          
泳力確認を終えたアクアティック担当者

2日間を通して多くの学びと東日本YMCA(東京・埼玉・横浜)の交流が持て今後の繋がりも大切にしていければと思います。そして短期研修として横浜を訪れていただいた台南YMCAの3名の皆さんとも国を越えた交流が持てました。
台南YMCA(台湾)の活動紹介

海での水上安全も活発

スライド、ムービーを使ってたくさん紹介してもらえました

この講習会で得たことを良い刺激となって、明日からの業務に活かしていければと思います。

YMCAってどんな場所?

横浜YMCAスタッフ一同

2025年5月1日木曜日

確信

あるYMCAの総主事が仲間を送り出すときに「”絶対”と言わないように」とアドバイスしたそうです。YMCAにとって大切な心構えとして私自身も常に気を付けなければならないといつも思っています。一方で迷いや不安にある自分の心を奮い立たせるために「絶対大丈夫」と胸の内でつぶやいていることはよくあります。

先日見た映画「教皇選挙」の中で、「確信」することの危うさ、罪について語られる場面がありました。疑念と共に迷い悩みつつ、誤りを認めることのできる信仰の大切さを感じました。教皇を選出する108人の中にある、欲望や嫉妬心、他者との比較など私たちの身の回りにもありそうな場面がたくさんある中、登場人物の一人が、誰と戦っているのか、内を向いてばかりで、外で起きていることに目が向いていないと諭します。

私たちYMCAも自分たちの活動を守ることが優先されていないか、社会、地域、人びとにとって必要な働きができているのか、それは「仕える働き」になっているのかをいつも問い続けているようでありたいです。善い働きをし、善い言葉を語る者となるために、私たちYMCAは社会に目を向け、自分たちがすべきことと、そしてできることを考えていくことを大切にしていきます。

会員総会を月末の31日に久しぶりに湘南とつかYMCAを会場にして行います。会員の皆様と志を共にする機会にしたく思います。ぜひご参加ください。

(総主事 佐竹 博)


141 YEARS OF HISTORY Vol.14 YMCA運動を神奈川全域に 藤沢YMCA開設

横浜・関内にあるYMCAには、藤沢・平塚市方面に居住する方で、YMCAの事業に参加する会員生徒が増え、1976年にはその数が300人を超えていました。横浜YMCAでは新しい構想として初めて横浜市を越え、神奈川県という広域での活動を視野に入れた事業展開を、JR東海道線藤沢駅から350メートルの藤沢市鵠沼石上に、藤沢YMCAを建設することになりました。

YMCAの運動を広く神奈川全域に広めことを目指し、1977年に藤沢教会で開かれた準備委員会には、YMCA会員の数人に加え、日本基督教団、カトリック、聖公会などの各派のキリスト教会から推薦された代表者が集まりました。「湘南と呼ばれるこの地域に、キリストの愛の教えに根差すYMCA の活動拠点を築こう」という理念のもと、「仕えられるものから仕えるものになろう」「共に生きる社会を目指そう」といった目標を掲げ、藤沢YMCA活動の活動が始まり嶋ました。

1977年6月18日に起工式が行われ、1978年3月4日に落成、献堂式では神奈川県知事が祝辞を述べました。プールには北YMCAに続いて田中忠雄画伯による「イエスのエルサレム入場」の画が描かれました。同月には開館記念プログラムとして4回にわたって「教育を考える」と題した講演会が開催され、上智大学学長・ヨゼフ・ピタウ氏。元文部大臣永井道男、立教大学教授室俊司氏、教育評論家で元鵠沼中学校校長杉山智雄氏が講演を行いました。


横浜市以外の拠点設置研究の結果、湘南の中心都市藤沢市に竣工した藤沢YMCA(1978年)