2025年6月2日月曜日

三位一体

地元の集会で開会礼拝を担当した牧師が、教会の働きから3つを説明されました。①聖書に基づきしっかり立つ。聖書を真剣に学び、生き方の基盤とする。②愛の業に励む。人権意識を持ち、弱くされている人のための救済・解放に励む。③若い人たちに委ねていく。その時の若い人たちの心のよりどころとなり、集う若い人たちに継承を委ねる。

その牧師によれば、クリスチャン人口が大いに増えた時代は、この3つが同時に行われていたそうで、現代社会においても3つ同時の展開が必要だとの見解を示されました。例えば②は、多くの寄附を集め、ダイナミックな活動をしている団体はたくさんあります。③も同様で、青年が集い、自主的な活動をしている団体が、法人という枠を超えて常に新しい形態で生まれています。①だけに取り組んでいては、クリスチャン以外の人たちが、教会に近づかないというのです。しかし、クリスチャンの高齢化と減少が危惧される中、3つを同時にすることは難しいだろう、という結論でした。

YMCAならどうでしょうか。掲げている使命に②と③は備わっています。しかし②・③を専門にしている有名な団体からは差をあけられていないでしょうか。私たちが、隣人のために仕える働きをする団体で、ユースエンパワ―メントに取り組んでいる団体だ、と具体的な行動を伴いつつ、社会に発信していく必要があります。そして聖書に学び、イエス・キリストの生き方に基づいて行動し、キリストの香りを放ち続けていくことが本当にできたなら、3つの働きを同時にできたYMCAは、多くの人びととともに150年も200年も社会・地域・人びとに必要とされるYMCAであり続けられると思うのです。

(総主事 佐竹博)