あるYMCAの総主事が仲間を送り出すときに「”絶対”と言わないように」とアドバイスしたそうです。YMCAにとって大切な心構えとして私自身も常に気を付けなければならないといつも思っています。一方で迷いや不安にある自分の心を奮い立たせるために「絶対大丈夫」と胸の内でつぶやいていることはよくあります。
先日見た映画「教皇選挙」の中で、「確信」することの危うさ、罪について語られる場面がありました。疑念と共に迷い悩みつつ、誤りを認めることのできる信仰の大切さを感じました。教皇を選出する108人の中にある、欲望や嫉妬心、他者との比較など私たちの身の回りにもありそうな場面がたくさんある中、登場人物の一人が、誰と戦っているのか、内を向いてばかりで、外で起きていることに目が向いていないと諭します。
私たちYMCAも自分たちの活動を守ることが優先されていないか、社会、地域、人びとにとって必要な働きができているのか、それは「仕える働き」になっているのかをいつも問い続けているようでありたいです。善い働きをし、善い言葉を語る者となるために、私たちYMCAは社会に目を向け、自分たちがすべきことと、そしてできることを考えていくことを大切にしていきます。
会員総会を月末の31日に久しぶりに湘南とつかYMCAを会場にして行います。会員の皆様と志を共にする機会にしたく思います。ぜひご参加ください。
(総主事 佐竹 博)