2024年8月4日日曜日

「平和・自由・友」

どんな状態を平和というのか。平和の実現のために何にどのように取り組むのか。平和でない状態を生み出す原因はたくさんあります。平和を創り出す、すべてに共通の処方箋はない、と自覚しているから、私たちは違う考え方や、信じるものを持つ人と理解し合い、認め合おうと努力します。それが平和への一歩一歩であると願い行動しています。そしてYMCAでは、違いを認め共に生きることのできる人を育むことが、平和を創り出す人を育むということなのです。

日本・中国・韓国の3人ずつ12人の絵本作家が共同で10冊の平和絵本シリーズを出版しています。その中の1冊『へいわってどんなこと?』(※)を紹介します。

絵本には「〇〇しない」「〇〇でない」といった「あったら嫌なこと」がなければ、好きな人とずっと一緒にいられる、ご飯を食べられる、勉強できるなど当たり前のように思えることができなくなることを教えてくれます。ページをめくっていくと「平和って例えば、」として「自由な」自己表現、意見表明、信仰などが、かわいらしい絵で表現されています。これは『横浜YMCA―私たちの使命』の最初にある「異なった文化、民族、思想、信条を尊重し…」の部分と同じです。

絵本はまとめで「平和」について「自分が生まれてよかったということと、あなたが生まれてよかったということ、そしてお互いに友達になれるということ」として締めくくられます。

イエス様は「私はあなた方を友と呼ぶ(ヨハネによる福音書15章15節)」と言っています。平和を祈り願うことの多い夏、友となることについて考えさせられます。

※日・中・韓平和絵本(全10巻セット)『へいわって どんなこと』(浜田桂子作・童心社)」

(総主事 佐竹博)