横浜YMCAでは、子どもたちの健やかな心と身体を育む成長の支援と家族で健康について考えようと4月末から「ヘルシーキッズ&ファミリーキャンペーン」を行っています。今年で20回目となる今回のキャンペーンには延べ1千人が参加しています。
6月5日には、キャンペーンの一環として湘南とつかYMCAの会場とYouTubeライブ配信のハイブリッドにてパネルディスカッション「怒らないコーチング、怒らない子育て~育もう 子どもの考える力、生きる力~」を開催し、301名の参加がありました。
最近では、スポーツや教育、子育ての場面における勝利至上主義による指導やしつけと称した罵声や体罰などが行き過ぎた指導・子育てとして社会問題となっています。
そこで、怒らないスポーツ指導を進めている益子直美氏(元全日本バレーボール代表・社団法人日本バレーボール協会理事)、池上正氏(NPO法人I・K・O市原アカデミー理事長)、一場哲宏氏(一般社団法人伊勢原FCフォレスト代表理事)の3人を招き、瀬戸俊孝スタッフ(湘南とつかYMCAウエルネススポーツクラブ主任)のコーディネートのもと、怒らない指導を推進するに至ったそれぞれのきっかけや体験などが話されました。
益子氏は自らが開催する「怒ってはいけない大会」で、自らが関わり、子どもたちにどうしたいか問うといくつもの意見が出され、子どもたちが自ら立てた目標に取り組むという主体的、積極的な姿勢に変わったと語られました。一場氏は、伊勢原市にて「子どもたちが主役のサッカー大会「フォレストカップ」を開催し、大会の運営と試合を子どもたちが行うことで、自ら考え気付いて行動できるようになったとお話しがありました。池上氏は、指導の場面では怒らずに納得するまで伝えることが大事で、言い聞かせることではないと語られました。
海外でのスポーツ指導に関わった経験から日本と海外におけるスポーツ指導が大きく異なることなどが話され、子どもに関わる指導者や大人が変わることが大切であり、子どもたちの考える力や生きる力を育むことにつながることを事例とともに確認でき、参加者の実践する糧となりました。