2018年5月10日木曜日

感じるこころ

美しいものを美しいと
感じる感覚
新しいものや未知なものに
ふれた時の感激、思いやり。
憐み、賛嘆や愛情などの
さまざまな形の感情がひとたび
よびさまされると、次は
その対象となるものについて
もっとよく知りたいと
思うようになります。
(レイチェル・カーソン)

 
「センス・オブ・ワンダー」の著者レイチェル・カーソンは、「誰もが生まれながらにして持っている、神秘さや不思議さに目を見張る心、センス・オブ・ワンダーがいつまでも失われませんように」と若くしてくなった姪の遺児を5歳で預かり育てる中で、全ての子どもたちに残したい感性を育む自然環境の大切さを語っている。

子どもたちは、小さな生命や広大な自然とのふれあいの中で、地球や生命の美しさを見て、聞いて、触れて、嗅いで時には味わって感じることの喜びを知り、豊かな感性が研ぎ澄まされていく。

レイチェル・カーソンは、海洋生物学者として、命の源である海を見つめながら川や森、大地などの地球環境全体が、自分の命と関わっているとして地球環境保護運動の先駆者でもある。

4月から、富士山YMCAに続いて、横浜YMCAが運営する三浦YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジは、相模湾に臨む堤防のない自然の浜辺が残る和田長浜や磯部の生き物たちが棲息する荒崎海岸などに恵まれ、レイチェル・カーソンの描いた世界がある。三浦の美しい自然とふれあいながら、地球環境を見つめて、自分の命につながっていることを感じる感性を育む場でありたいと願っている。

(横浜YMCA総主事 田口 努)