2018年3月10日土曜日

遠い先の良いこと

震災からの日々を
どうしていますか
そんな大変な日々の中で、
6年を超えた今でも
私たちに会いに来てくれる
人たちがいます。
どうしたらよいか
迷っている時に
何気なく話す、
その言葉に助けられて
そのあたたかい
まなざしに、助けられて
また、一歩前に進んできた
感じがします。その時には、
気がつかなかった出来事にも
何かしらの意味があり
全てが遠い先の良いことに
つながっているのではと
目の前の出来事にも
今を生きている自分にも
そしてあなたに
ありがとうを
伝えたい。
(南相馬小高 廣畑裕子)


7年前の東日本大震災で帰宅困難区域となった福島県南相馬小高(おだか)を1月に訪ねた。小高は2016年7月に帰宅困難区域が解除され帰還できるようになり、1万2千人だった街に2千人が戻っている。地震そして津波で多くの命を失い、さらに原発事故により6年間も人が住めなかった。全国に避難している人の中には、別の地域での生活も始まり小高に戻れない人も多い。

閑散とした街に、人の温かさを感じる小高プラットホームがあった。その施設長である廣畑裕子さんから家族と再会できた喜びや友人・知人との死別から「生かされている」という想いで行先の見えない困難な避難生活の日々を聞いた。その語りのスライドのエンドロールが冒頭の言葉だ。辛い避難生活も、今も、遠い良いことにつながっていると私たちが励まされた。

横浜YMCAでは「わすれない...つながる」活動を今年も行う。自分事として感じる時をもってほしい。そして自分ができることを続けていこう。
(横浜YMCA総主事 田口 努)