2017年7月10日月曜日

総主事コラム ブログ 2017年7月

薪のような人に

薪のような人になろう
自分の体 燃やして
人を明るく照らせるような
そんな人になろう
薪のような人になろう
自分の身を灰にして
人に温もり届けるような
そんな人になろう
涙 流せる人になろう
大きくこころ開いて
喜びも悲しみも分かち合う
そんな人になろう
「隣人を自分のように愛せよ」と教えられた
主イエスの言葉 胸にいだいて
生きる人になろう
(作詞 川上 盾)

 もうすぐキャンプの季節だ。YMCAのキャンプの最後の夜の締めくくりに、キャンプファイアが行われる。キャンプ中に覚えたキャンプソングやゲームを楽しみ、最後は静かに燃えゆく薪をみつめながら、数日間を振り返る。仲間と過ごした日々や別れ難い思いが沸いてくる。燃え尽きて熾火となった火を見つめる時間を思い出すと懐かしいキャンプの日々を今でも思い出す。
 この詩は、多くのキャンパーを迎える神戸YMCA余島キャンプのディレクター近江岸建助さんを偲んで作られた讃美歌だ。YMCAキャンプの願いが凝縮されている詩でもある。初めて出会う仲間と数日間を過ごし、学校や近くの友だちとは違う仲間となる。寝食を共にし、同じアクティビィティを乗り超えた達成感と充実感、そして連帯感をもつことができる。「おいしかったね、楽しかったね、おもしろかったね。君がいたからだよ」と自分を受容し、共感してくれる仲間の存在を知るかけがえのない時となる。
 人と喜びを分かち合えるような共に生きる原体験を積み重ねられるキャンプを、多くの子どもたちに過ごしてほしい。
(横浜YMCA総主事 田口 努)