2016年12月26日月曜日

年末で活気溢れる中央卸売り市場に行きました

横浜YMCA地域交流事業「Yokohama Fish market Tour (横浜の魚市場見学ツアー)実施のご報告」
 横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 12月17日にインドネシア1、(機械・製造工学博士)インド1(FRIENDSHIP慶応2016博士課程)、ブラジル4(集団・日系継承教育、医用材料と再生医療)の6名で横浜中央卸売市場本場の魚市場を見学するツアーを行いました。
 ロビーに集合後、タクシー2台に分乗して横浜中央卸売市場へ。市場はみなとみらいからほど近く、数分で到着しました。研修員たちはあまりの近さに驚き、都会のすぐそばに魚市場があるなんて信じられないといった様子で敷地の中へ入っていきました。
最初に場内の入り口そばにある稲荷神社へ向かい、神社の役割や稲荷神社との意味、狐の像やお神輿についての説明を聞きました。境内を見て回った後はいよいよ魚市場の中へ。ツアー当日は今年最後の市民開放日とあってすでに多くの人で賑わっていました。来場者サービスで“あんこう汁”が配られると聞くと研修員たちもぜひ食べてみたい!という事だったので、みんなで並んで頂きました。大きくて柔らかいあんこうの身が入った味噌汁で、初めて食べるあんこうに研修員たちは大喜びでした。体が温まったところで魚市場ツアーを再開しました。
細い通路の両側に仲卸店が軒を連ね、右を見ても、左を見ても見たことのない魚だらけで研修員たちは興奮した様子で「この魚の名前は?どうやって食べるの?これは何?」と質問が止まりませんでした。お店の方も優しく質問に答えてくださり、調理方法や味など説明してくださいました。ブラジルの研修員は母国で魚を食べる習慣はあるものの、地元では川魚がメインだそうで、日本の市場に並ぶ魚の色鮮やかさ、新鮮さに驚いていました。
一通り魚市場を見学した後は自由時間とし、それぞれもう一度見に行きたい店や別棟のレストラン・関連商店などの散策を楽しみました。
研修員たちが特に注目したのはマグロを扱う店でした。場内のあちらこちらで見かけるマグロの頭やマグロさばき専用の包丁など、どれをとってもサイズが大きく、熱心に写真に収めていました。中にはお店の方と仲良くなって板場を見せて頂き、お刺身まで試食させて頂いた研修員もいました。

また、別棟の関連商店・レストランエリアを訪れた研修員は漬物や乾物、包丁などプロの料理人が利用する専門店を見て回りました。様々な種類の漬物や梅干し、鰹節や正月用のお供え餅などこちらのエリアでも珍しいものばかりで、目を輝かせていました。最も目が輝いたのはレストラン街で、店の前に行列ができているレストランでは、メニューと値段を確認していました。場内で働く人々用のレストランだけあってボリューム満点で新鮮な刺身の味わえるお店が並んでいて、研修員も「安い!ここなら歩いて来られるからこの次は自分たちで食べにくる‼」と興奮した様子で話していました。
ツアー終了間際には伝統的な“あんこうの吊るし切り”を見ることが出来ました。周囲を取り囲む観客の熱気とダイナミックプロの包丁さばきに圧倒されていました。
ツアーに参加した研修員は、沢山の魚が並ぶ魚市場の中は全く魚臭くなく、虫もいないことに大変驚いていました。また、片付けをする人々の手際の良さ、丁寧な掃除の様子など市場の裏の様子を見ても素晴らしかったとは話していました。横浜の台所でもある中央卸売市場見学を通して、日本の食文化や生活などを知る良い機会となったようです。
これからもYMCAでは色々な場所を訪れ、日本の文化や生活について学ぶ機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)