2016年12月17日土曜日

歩いて知ろう、横浜での日常生活

横浜YMCA地域交流事業「Beginner's Tour (ビギナーズツアー)」実施のご報告
 横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 12月 7日パキスタン3(上下水道・排水事業管理)とインターンの4名で、ビギナーズツアーを行いました。研修員たちは3日前に日本へ来たばかりでJICA横浜周辺もよくわからず、目にうつるもの全てが珍しいと話していました。
 日本の歩行者用信号機も新鮮だったらしく、パキスタンには自動車用しかなく、歩行者は自分たちで周囲を確認して、車が来ていないときに渡るのが一般的だと話していました。また、青信号時に音の出る歩行者用の信号機や、点字ブロックを初めて見た研修員は素晴らしい機能だと驚いていました。
日本の地下鉄に興味があるという事なので、馬車道駅の改札口まで降りて見学しました。研修員たちは、想像以上に地下深くまで続くエスカレーターに驚いた様子で、足早に下っていく人々を見つめていました。改札口で路線図を見つけると馬車道駅や東京を探していました。路線図に大人と子どもの両方の料金が書かれていることに気がつくと、それぞれの料金の対象年齢の違いや見分け方など質問していました。
その後、地上に戻り馬車道通り沿いの建物や店を見ながら歩きました。日本人が普段どんな店で何を食べているのか興味津々の研修員は通り沿いのレストランを熱心に見ていました。店のお看板やメニューに料理の写真を見つけると写真を撮ったり、食材や調理の方法について聞いたりしていました。その後、ドラッグストア、スーパーマーケットを訪れ日用品や食料品など見て回りました。
ドラッグストアでは自分が使っている商品の写真を店員に見せて取り扱っているかを尋ねました、あいにくお店にはありませんでしたが、パッケージの柄や種類の多さ、女性用・男性用の違いなどに興味を持ったようでした。
 スーパーマーケットではパキスタンでも売られている柿を見つけた研修員が「パキスタンでは“日本の果物”という名前で有名です」と説明してくれました。少量にカットされて販売されている野菜を見つけた研修員は大きさの割に値段が高いことに驚いていました。少しだけ買いたい人の為に作っていることを説明しても、少ない量の野菜にわざわざ高いお金を払う理由が理解できない様子でした。店内には初めて見る野菜や食べ物も多く、積極的に調理方法や名前を質問していました。きのこが体にとても良いことを知っている研修員は日本のきのこの種類の多さに驚き、「日本人はたくさん食べるから健康的なんだね」と納得していました。スーパーマーケットを見るとその国の食べ物や文化が良くわかって面白いと話していました。
 帰り道に偶然、桜木町駅前でカンボジア支援のために募金活動をしている学生たちを見かけた研修員は彼らに声をかけ、どういった活動をしているのかを聞いていました。話を聞いた研修員は「僕らも協力しよう!」と募金をし、応援の言葉をかけていました。
ツアーに参加した研修員はビギナーズツアーでJICA横浜周辺についてだけでなく、日本の食べ物についていろいろと学ぶことが出来て良かったと話していました。食材や調理法について知識があると今後、日本料理にも挑戦しやすくなるとも話していました。
 YMCAではこれからも様々な体験を通して日本の文化や横浜について学べる機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美)