2016年11月25日金曜日

JICA CUP 2016

横浜YMCA地域交流事業「Soccer Event “JICA CUP 2016”(サッカーイベントJICA CUP 2016)」実施のご報告

横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 11月12日にカメルーン、アルジェリア(漁業コミュニティ開発計画)、ナミビア、タンザニア、マダガスカル、ガーナ、コンゴ、コートジボアール2(港湾物流効率化:アフリカ地域)、エチオピア2(ABE2014・第1バッチ上智大学、建設機械整備及び建設施工技術)、トルコ(社会基盤における事業管理)、アフガニスタン4(社会基盤整備における事業管理、PEACE・2014農学・横浜市立大学生命ナノシステム科学研究所、2016・農学・横浜市立大学生命ナノシステム科学研究所)の16名と一般参加の10人と一緒に茨城県の鹿島アントラーズアカデミーセンターで開催されたJICA CUP 2016に参加しました。JICA CUP ではJICA 東京、JICAつくばの研修員チームなど6チームが参加し、優勝杯を目指して熱いゲームを繰り広げました。
 JICA横浜は短期・長期の海外研修員とサッカー経験者の一般参加で構成されました。試合前日にテニスコートを利用して練習をする研修員たちもいて、即席で作ったとは思えないくらい熱い気持ちがチーム全体にみなぎっていました。
試合会場へはJICA横浜チームが一番遠く、バスで2時間以上掛けて会場に着くとすぐに第1試合の時間となりました。 会場ではハプニング続出で、荷物を開けると右のスパイクばかりを持ってきたという研修員がいたり、グランドを走るとスパイクの底の部分が剥がれてしまう研修員がいたりと、一時はどうなることかと心配しましたが、同じサイズのシューズを研修員が交代で履いて乗り切りました。
6チームが3試合ずつ試合を行い、順位を争いました。研修員たちはみな早く試合に出たくてうずうずしていましたが、監督は各個人の希望や意見も含め、全員を出場させながら勝利を目指す出場メンバーを選ぶのに苦労しました。各チーム午前中に2試合を行いましたが横浜チームは0-1、0-1と惜しくも2連敗を期してしまい、勝ちを目指す研修員たちが試合後にお互いの動きについて熱く議論する姿も見られました。しかし、昼食をはさんで休憩するといつも通りの明るい笑顔が戻り、午後からのラストゲームに気持ちを切り替えて頑張ろうと声を掛け合っていました。
午後の試合の前に、鹿島アントラーズのコーチ、スタッフの皆さんがレクリエーションタイムとして参加者全員でできるサッカー教室を開いて下さいました。午前中はライバルとして試合をしていた他のJICA研修員と一緒にグループを作ってパスの練習をしたり、ミニゲームをしたりして交流を深めました。たとえ遊びだとわかっていても、ボールを持って走り始めると次第に研修員たちの表情は真剣になり、ゴールを決めて大喜びする姿が見られました。
レクリエーションタイム終了後には鹿島アントラーズのコーチから「遊びでも決して手を抜かずに本気で取り組み、楽しむ皆さんの姿勢に感動しました。我々日本人が見習うべきところです。」と感想を頂きました。
レクリエーションの後はラストゲームの5位6位決定戦となりました。横浜チームの1勝への思いは強く、試合に参加するメンバーはもちろんのこと、応援する研修員たちもみな立ち上がって大きな声で声援を送り、一緒に戦いました。試合は2-0で、横浜チームは初勝利を手にすることが出来ました。試合終了後、研修員たちの興奮はしばらくおさまらず、「YO・KO・HAMA! YO・KO・HAMA!」のコールが鳴りやみませんでした。
JICA CUP に参加したアフガニスタンの長期研修員は、長年会えていなかった東京やつくばで研修している友人に会えて嬉しかったと話していました。長く祖国を離れ、日本で頑張る研修員たちにとっては他のJICAにいる友人とも交流ができ、好きなスポーツをすることで、よいリフレッシュになったようです。
研修員たちは、横浜チームの一員として参加した一般の参加者ともすっかり意気投合し、試合終了後には肩を組んで互いの健闘を称えあっていました。
今回のJICA CUP では国籍・文化・言葉・年齢が異なる人々がサッカーを通じて仲良くなり、一緒に汗を流し、勝っても負けてもお互いを称えあう姿があちらこちらで見られました。改めてフットボールの素晴らしさを感じることのできるプログラムとなりました。
YMCAではこれからも地域の人々との交流を深め、様々な体験ができる機会をつくっていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)