2016年11月8日火曜日

山梨を訪ねました

横浜YMCA 地域交流事業 「山梨フィールドトリップ~Yamanashi Field Trip~」実施のご報告
横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど相互交流機会を設けています。
JICA横浜は神奈川県だけでなく山梨県も担当する範囲となっています。今回は10月29日にジョージア、ルワンダ2、パキスタン、スリランカ3、ベトナム、(職業能力開発行政)、インドネシア、スリランカ、マレーシア3(海上保安実務者の為の救難・環境防災コース)、ブラジル(家畜感染症及び人獣共通感染症の診断予防技術)、トルコ2(社会基盤整備における事業管理)、アフガニスタン(生命ナノシステム研究博士課程)、インドネシア、インド(機械工学研究博士課程)、の19名が山梨フィールドトリップに出かけました。
当日の天気は曇りだったので、河口湖畔でも富士山をほとんど見ることができませんでしたが、徐々に自然に囲まれる風景を見ながら上芦川(旧芦川村)に向いました。山村に上ると、古民家では地元の方々が迎えてくださいました。地元の漬物とお茶を頂き、藁葺が残る古民家を見学した後、芦川村が市になる前の最後の村長(現市会議員)が、村の歴史と現在の過疎化の話しをしてくださいました。現在の村は高齢化且つ過疎化が進み、様々な方にも知ってもらって、できればいろんな方に住んでほしいとの切実な話をきき、研修員からは「実際には外国人はどんなビザでどのように住めるのか?すでに住んでいる人はいるのか?」等の質問もありました。その後、元村長の案内により、村を散策して回りました、里山の原風景が残る自然に囲まれた昔から残る集落、綺麗に組まれた石垣があちらこちらに残り、村内に計画的に組まれた水路が酸素を通して綺麗な水を保つように流している仕組みなどを教えて頂き、大きな木が残る諏訪神社、村を敵から守るための行き止まりの道の作りなど、研修員には綺麗な自然に囲まれた村が印象的だったようです。数年前の積雪の際は孤立して大変だった話をなど聞きながら集落の間を歩いて抜けてくると地元の物産販売所につきました。普段の研修では見れないところを見ることができ、今回の山村への訪問の様子は新聞社からの取材もうけました。
昼食には少し移動したところで、地元の手作りの野菜ほうとうを頂き、その後ちょうど週末開催されていた「ほうとう祭り」を覗いて、イワナ焼きやこんにゃくも見せて頂いたり、お祈りをする人がいたりと各自食後の自由時間を過ごしました。なかには実際に「イラッシャイ、イラッシャ~イ!」とイワナ焼き販売をやってみる研修員もいました。
その後は都留市に移動してリニアモーター館へ。磁力で動くということをなかなか信じられなかった研修員もいて、いつまでも「シンカンセン。シンカンセン!?」と言っている方もいましたが、目の前を、500キロを超えるスピードで走るリニアにびっくり。試走するリニアを撮影するタイミングも難しかったようです。
帰りのバス内では、皆疲れた様子もなく各国の歌を全員が順番に歌って盛り上がり、研修員同士の交流になったと同時に、普段研修で忙しい中とは違ってリフレッシュと日本文化を間近で体験する機会に、間もなく帰国する研修員も「日本生活で思い出に残る素晴らしい日でした」などの感想がありました。
今回は山梨の自然と山村と集落、そして最先端技術にふれる機会となりました。
実際に日本を見て文化を知り、人々とも交流する機会を今後も作っていきたいと思います。
(JICA横浜-YMCAデスク 石川 義彦)