2016年9月26日月曜日

各国の方と一期一会のお茶の席

横浜YMCA地域交流事業「Enjoy Tea Ceremony 茶道体験プログラム」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 9月16日にドミニカ1、ブータン1、モザンビーク2(インクルーシブ教育・特別支援教育の推進)、モロッコ1、カメルーン1、モザンビーク1、ナイジェリア1(ABE2016・第3バッチ・横浜国立大学)、とボランティアの参加で茶道体験プログラムを実施いたしました。前日がちょうど中秋の名月ということもあり、今回の茶道プログラムは"お月見“をテーマに開催しました。
 Y.I.C(JICA横浜)の3階の和室に集合した研修員たちは、初めて見る屋外の路地風に設えられた茶室の入り口に少し驚いた表情を浮かべながらも、飾られた秋の草花や月への供え物・月見の説明を聞きながら、これから始まる茶会にむけて心を落ち着かせていました。亭主役の講師より簡単なお茶の作法の説明が始まると、研修員たちの背筋も伸び、みな真剣な様子で聞き入っていました。部屋の中での歩き方やお月見の掛け軸・生け花の見方など初めて聞く作法に戸惑いつつも、それぞれに意味があることがわかると納得した表情を浮かべ、練習する姿も見られました。
 リーダーを決めて、誕生日順に席に着くといよいよお茶会のはじまりです。はじめに主菓子(うさぎの練りきり)が出されました。初めて目にする和菓子に不思議そうな表情を浮かべる研修員もいましたが、美味しい!と完食する研修員もいました。静かな室内にはお茶を点てる音のみがひびき、茶室の空気も次第にぴんとはりつめていきました。目の前にお抹茶が運ばれてくると、みなそれぞれ習った手順を思い出しながらお椀を手にし、人生初の抹茶を味わいました。抹茶の見た目、苦味に驚く研修員もいましたが、昔から薬として飲まれるほど体に良いと聞くとうなずいて、飲み干す研修員もいました。
 全員で抹茶を頂いた後は、立礼式(テーブルでいすに座ってお茶を点てる)で研修員たちも実際にお茶を点てる体験をしました。男性は法被に帯を締めて、女性は軽く着物を羽織って挑戦しました。衣装を着ることで自然と背筋も伸び、手さばきも優雅になったようでした。全員交代でお茶を点てる人、運ぶ人、お客を体験し、簡単な茶道の流れを学びました。実際に道具を手にすると、細かな手順が難しかったようで、講師の手元を何度も確認する研修員もいましたが、正しく道具を使いこなして上手に抹茶を泡立てて、講師も驚くような研修員もいました。
 今回のプログラムに参加した研修員からは抹茶が体に良いことは前から知っていたので体験できて良かったと感想がありました。お菓子も、さつま芋のチップスが気に入ったようで、同じさつまいものお菓子でも母国との違いに驚いたとも話していました。
 短い時間ではありましたが、世界中から集まった人々との一期一会と、秋の恵みに感謝しつつ秋のお茶会は終了しました。
 YMCAデスクでは今後も日本文化を体験し感じる機会をこれからも作っていきたいと思っています。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)