2018年6月10日日曜日

共生を願う歌

青春の日々は
二度とこないから
思い出になると思わないか
ほら両手をあげて
足ふみならして
今思うことをやっていこう
(YOUNG MANより)

 
5月16日に、西城秀樹さんが63歳の若さで亡くなり、とても残念だが歌を通して私たちの心に生き続けると思う。

代表的なヒット作、YOUNG MAN(Y.M.C.A)のレコードが発売された39年前の1979年2月に、全国のYMCAの機関誌「THE YMCA」3月号に西城さんのインタビュー記事が掲載されている。「YMCAは、英会話やスイミングを行っているキリスト教の青少年団体で、何か健全な身体に、健全な精神が宿るイメージです」と語り、続けて「歌詞のように青春の日々は二度とこないから思い出の多いものにしたい。それも一人ではできないし仲間と本当の共生体を創りたい」と語っている。

現在も続く全国のYMCAリーダーの研修会(1979年)にも参加して200人のリーダーとYMCAの人文字を描いた。誰もが躍りたくなるポジティブな歌だが、39年前に「共生」という言葉を語る人は少なかったと思う。

実は、米国で誕生した原曲は世界中でカバーされ歌われている。YMCAの100を超える国や地域から集まる世界大会でも、球場などでも、そこに参加する全ての人が共に盛り上がり一体感が生まれる歌だ。西城さんが願った共生体として今も生きている歌なのだ。青春だけでなく幼少期もそれぞれの人生も二度とないのだから、やりたいことにチャレンジし、共感する仲間と出会い、共に生きる原体験をたくさん積んでゆきたい。

(横浜YMCA総主事 田口 努)