2017年1月27日金曜日

中央アジアから初めてのチャイナタウンへ

横浜YMCA地域交流事業「Beginner's Tour (ビギナーズツアー)」実施のご報告
 横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 1月20日に キルギス3、アゼルバイジャン(青年研修中央アジア/コーカサス母子保健実施管理)の4名でビギナーズツアーを行いました。始めは馬車道から桜木町駅周辺を歩いて回りながら、JICA横浜近隣の地理や日本での生活について学ぶウォーキングツアーを予定していましたが、ツアーに参加した研修員から馬車道は何度も歩いているので中華街をエリアに行きたいとリクエストがあり、急遽、中華街を散策するツアーに変更となりました。
 行きは馬車道駅からみなとみらい線に乗り中華街へ向かいました。日本で電車に乗った経験あるものの、地下鉄に乗るのは初めてで、地下深く続くエスカレーターに驚いていました。券売機では機械の操作の仕方や脇にあるボタンの意味、子ども料金についてなどの説明を聞きました。複数の切符をまとめて買えるシステムに「これは便利!」と喜んでいました。
研修員たちの国では駅は屋外のため大変寒く、夜は10時頃には閉まってしまうそうで、日本の地下鉄が温かく、朝は早くから夜も遅くまで利用できることに驚いていました。車内で座席の下から温風が出ていることに気づくと、寒いときに温めてほしい場所が完璧に考えられていると、感動していました。車内で横浜の開港の歴史や中華街の始まりについて説明を受けいよいよ中華街へ。
地上へ出ると目の前に大きな中華街の門が表れ、研修員たちは大興奮でした。インフォメーションセンターで地図を手に入れ、散策が始まりました。キルギスにはチャイナタウンがなく、多くの中華料理店や雑貨店がこれほど集まる様子を見たことがないと話していました。メイン通りは呼び込みをする店員やレストランの大きな看板、金色の飾り物が飾られた土産物店が並び華やかなのに対して、脇道に入ると小さな薄暗い提灯がぶら下がり、どこからともなくニンニクや香辛料の入り混じった匂いがして中華街のすべてが神秘的で面白いと言い、熱心に写真を撮っていました。関帝廟は時間外の為、中には入れませんでしたが外から見える色鮮やかな中国寺院に感動していました。
帰りに石川町駅のスーパーマーケットに立ち寄り、夕方の買い物客で賑わう店内を見学しました。研修員たちは緑茶が体に良いことを知っていて、日本人が普段飲む緑茶をお土産にしたいと探していました。また、ウォッカが有名な国から来ているとあって、日本のお酒にも関心が高く、日本酒や焼酎、ウィスキーのコーナーでそれぞれの原料やアルコール度数の違いについて熱心に聞いていました。特に日本のウィスキーは海外でも評価が高いそうで、友人や家族へのお土産にするととても喜ばれると話していました。
何度も訪れた中華街も研修員の国や文化が異なれば興味の対象も全く異なり、案内する側にとっても毎回新しい発見があります。これからも日常の生活や身近な場所を見学しながら、研修員たちが日本文化に触れたり、学んだりする機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美)