2017年1月12日木曜日

混雑の川崎大師へ

横浜YMCA地域交流事業「Kawasaki Daishi Tour(川崎大師ツアー)」実施のご報告
 横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 1月7日にインドネシア(機械・製造光学博士2)、インド(FRIENDSHIP慶応2016博士課程)、ミャンマー(電気/電子工学博士1)、アフガニスタン2(2016農・横浜市立大学生命ナノシステム科学研究科)、アルゼンチン2、ブラジル6(集団:日系継承教育 教師育成Ⅰ、家畜感染症及び人獣共通感染症の診断予防技術、医用材料と再生医療)、の13名と一般参加者とで川崎大師ツアーを行いました。
2017年最初のプログラムは雲一つない快晴に恵まれ、絶好の初詣日和となりました。川崎大師へ向かうバスの車内では川崎の街の話や初詣で、また川崎大師は厄除けで有名ということもあり日本の厄年についてなどの話を聞きながら過ごしました。ほどなくして川崎大師に到着し、自動車専用の祈祷殿駐車場でバスを降りると、研修員たちは交通安全を祈願する自動車専用の寺院があることに大変驚いていました。インドの研修員は祈祷殿の形がインド寺院とよく似ていると話していました。

当日は正月三が日後の最初の土曜日とあって、朝から駐車場には続々と車が入ってきて、参拝の混雑が予想されました。皆で歩きながら川崎大師の山門前の仲見世通りまで来ると参拝者の数は一気に増え、すでに通りを埋め尽くすほどとなっていました。通りの両側から聞こえるリズミカルに飴を切る包丁の音と売り子の呼び声に引き寄せられて試食の飴を色々もらう研修員の姿が見られました。誰もはぐれることなく無事に山門前にたどり着いた後はしばし自由見学としました。
境内は多くの参拝者で賑わっていて、初めて見る日本の初もうでの様子はどれも珍しく、新鮮だったようです。
献香所で線香の煙を頭や体に掛ける人々やおみくじを引く人、沢山の種類のお守りや大小さまざまのだるまを売る店など「あの人は何をしているの?あれは何?」と質問が止まりませんでした。また、本堂の中ではちょうどご摩木祈祷を行っていて、外からですが迫力ある祈祷の様子も見ることが出来ました。
おみくじに挑戦した研修員はおみくじの内容を英語に訳してもらいながら真剣な表情で聞き入っていました。おみくじの内容が今の自分の状況によく合っていることに驚いていました。良い内容だったこともあり、記念に持ち帰ると喜んでいました。
研修員たちは事前に配られた地図を手にそれぞれ自分のペースで境内の散策を楽しんでいました。日系の研修員は日本のお正月について話には聞いていたものの、実際に目で見る初もうでや街の様子は想像を上回る華やかさで楽しいと話していました。母国の家族にも是非伝えてあげたいと言って、たくさんお土産を買っていました。
 帰り道にたこ焼きの屋台を見つけた研修員は「これ、美味しんだよ!」と言って出来立てを一つ買い、他の研修員にも勧めて食べていました。たっぷりの七味を振りかけるのがインドネシア流のようでした。
ツアーに参加した研修員からは日本らしいお正月の雰囲気を味わえて楽しかったと感想がありました。母国とは異なる新年の過ごし方や日本ならではの縁起物など多くの発見があったようです。
 YMCAでは今年も様々な行事・文化体験を通して日本の歴史や文化を学べる機会を作っていきたいと思います
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)