2016年11月14日月曜日

横浜ポートサイドを散策しました。

横浜YMCA地域交流事業「Yokohama Sea Bass Tour(横浜シーバスツアー)」実施のご報告
 横浜YMCA では、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 11月5日にガーナ1、トルコ2、アフガニスタン1(社会基盤における事業管理)スリランカ1、マレーシア3(海上保安事務者のための救難・環境防災コース)、インド1(FREIENDSHIP慶応2016博士課程)、ミャンマー1(電気・電子工学博士)、インドネシア1(機械・製造工学博士)の11名で横浜中華街から山下公園周辺を散策した後、シーバスでみなとみらいまで戻る横浜シーバスツアーを行いました。ツアーに参加した研修員たちはすでに中華街へは何度か出かけているが、マリンタワーに上ったりシーバスに乗ったりするのは初めてなので楽しみだと話していました。
桜木町より電車に乗り石川町へ。改札口を出るとすぐに中華街に10基建つ門の1つの西陽門が現れました。中華街に建つこれらの門が風水に基づいて設置されていて、四方から中華街へ入ろうとする邪気をはね返し、良いエネルギーが外へ出ていかないように町全体を守っていることを初めて知った研修員たちは、なぜ中華街に門がたくさん建っているのかやっと理由が分かったと話していました。
中華街では通り沿いに立ち並ぶ店を色々と見て回りました。日本ではよく知られているトリコロールカラーの理髪店のサインポールも研修員たちは初めて目にしたらしく、何の店なのかわかりませんでした。ところがただ一人マレーシアの研修員だけは正しい答えを知っていて、他の研修員が驚く場面も。マレーシアでも同じサインポールが理髪店の看板に使われているそうです。
その後関帝廟を訪れて色鮮やかな寺院内部や門を見学しました。しばらく大きな通りを歩いていましたが脇道に入ってみることに。最初に現れたのはたばこ店で、それぞれの国では何歳から喫煙できるのかが話題となりました。ほとんどの研修員たちの国では18歳から成人とみなされ喫煙が可能なのに対し、日本は20歳からだと知ると驚いていました。店舗の隣に設置されている自動販売機から煙草を購入するためには事前に年齢等の個人情報を登録したIDカードを発行してもらう必要があると知ると、手続きは面倒だけど未成年を守るためには素晴らしいシステムだと研修員たちからは好評でした。
 また通り沿いの料理店の店先に吊るしてあるチャーシューや北京ダックを初めて見た研修員たちは興味津々の様子で写真を撮っていました。手作りの肉まんを調理・販売している店では店頭の調理場で肉まんを作る店員さんの手際の良さに目が釘付けとなり、しばらくその場から動けない研修員もいました。
和もの雑貨を扱う店では自由時間を作って少し店内を見て回りました。初めて目にする招き猫やだるまを手に取って熱心に眺める様子も。特に目の描かれていないだるまにびっくりしたようで、なぜ目がないのかと質問が上がりました。願い事があるときに片方の目を先に描き入れ願いが叶えば両目を描き入れる縁起ものだと理由を聞いてさらにびっくりしていました。
 中華街の後は研修員お待ちかねのマリンタワーへ上りました。下から見ていたより展望フロアに上ってみると想像していたより高くて怖がる研修員もいましたが、富士山もくっきりと見え上空からの美しい眺めを楽しんでいました。当日は30階で結婚式が行われていたので29階のみの見学となりましたが、結婚式の知らせをみたインドの研修員はその時間の短さに驚いていました。インドでは結婚式は一般的に3日間続けて行うらしく、2時間足らずで終了するなんて信じられないと話していました。他の研修員は3日間も続くインド式結婚式のほうに驚いていました。
 展望フロアではJICAの建物を探したり、地上までのぞくことが出来るシースルーのグラスに座って写真を撮ったりとそれぞれ思い思いに上空90mからの景色を楽しんでいました。
マリンタワーを見学後は地上に戻り、シーバス乗船までの時間を山下公園で過ごしました。あたたかな日差しのもと、芝生に寝転んだりバラ園を見て回ったりと研修員たちはリラックスした様子で海辺の公園を楽しんでいました。長期研修員の一人は毎朝1時間かけて山下公園までウォーキングに来ているそうで、海辺に沿って公園が続き緑も多くあって毎日来ても飽きないと話していました。
シーバスも天候に恵まれ、みなデッキに出て海からの眺めを楽しんでいました。アフガニスタンとトルコの研修員は船内で隣り合わせた日本人家族に自分たちの知っている日本語で話しかけ、家族の写真を見せて積極的に交流を楽しむ姿も見られました。
ツアーに参加した研修員からは、出かけたことのある場所でも今回のツアーで改めて歩いてみると、新たな発見が沢山あったと感想がありました。
  YMCAデスクでは今後も様々な体験を通して研修員同士の交流を深め、日本、横浜を学べる機会を作っていきたいと思います。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美)