2016年8月29日月曜日

家庭で小さな国際交流②

横浜YMCA 地域交流事業「ホームビジットプログラム」実施のご報告
 横浜YMCAでは、独立行政法人 国際協力機構 横浜国際センター(JICA横浜)の海外研修員の地域交流事業を受託し行っています。研修員の方々には日本への親しみと、多くの地域の方々には国際協力や海外への関心を深めて頂くなど、相互交流の機会を設けています。
 8月20日(土)にブラジル1(医用材料と再生医療)、ガンビア1(漁業コミュニティ開発計画)、ラオス10(都市環境管理)の12名は、ボランティアでご協力頂いたホストファミリーのご家庭に伺い、ご家族の皆様と一緒に過ごしながら日本の文化や生活を体験してきました。
 当日、研修員たちはホストファミリーと対面する前に集まり、日本家庭での過ごし方や一日の流れについての簡単なオリエンテーションを受けました。どの研修員も日本家庭に訪問するのが初めてとあって緊張した様子で説明を聞いていました。簡単な挨拶を覚えるとお互いの距離も縮まり、コミュニケーションもとりやすくなると説明されると、熱心にメモをとって練習をしたり、事前に配られた日常会話の冊子を見ながら発音の練習をしたりする研修員もいました。
ホストファミリーの皆さんに「日本の家庭を訪問できる機会はなかなかないので、自分の国のことを少しでも知っていただきたい」と言って、民族衣装に着替えて参加する研修員もいました。
ホストファミリーの方々との待ち合わせ時間が近づいてくると研修員たちは緊張で表情が硬くなっていましたが、ご家族の方とお会いして自己紹介をすると少しホッとしたのか、笑顔が見られました。
対面後は各家庭に分かれて、随時出発となりました。
研修員への事前アンケートでは苦手な食べ物に“へび”“生の鶏肉”など回答があり、日本との食生活の違いもあったようですが、それぞれのご家庭で用意してくださった日本の家庭料理のちらし寿司や鳥のから揚げ、サラダなど楽しく頂いたようです。また、ラオスの主食がもち米であること調べて、少しでも馴染みのある食べ物をと同じもち米を使った赤飯を用意してくださったご家庭もありました。日本では特別な祝いの日に赤飯を食べるという日本の文化を知る良い機会となったようです。
 日本に来て間もない研修員にとっては日本で電車に乗ったり、買い物をしたりすることも初めての体験で、ホストファミリーの方に色々と教えていただきながら家族へのお土産を探したと話していました。特に大きくて何でも揃う日本のスーパーマーケットには驚いたようです。
 また、漁業について学んでいる研修員は日本の新鮮な海産物を使った料理や調理方法に大変感動したと話していました。また、かき氷の実演を見学しながら日本の製氷技術や氷を使った食文化について話を聞くことが出来てとても勉強になったそうです。記念に魚の名前がたくさん書かれた手ぬぐいをもらい、「こんなにたくさん魚の種類があるのですね。面白いです。良い思い出になりました。」と嬉しそうに話していました。
 ラオスの研修員からも「初めて食べましたが日本の料理はどれも美味しく、健康的だと思いました。」「日本に自分の家が出来たように温かく迎えてもらえて嬉しかったです。有難うございました。」と感想がありました。
今後も実際に体験し日本を知り、市民と交流できる機会を作って行ければと願っています。
(JICA-YMCAデスク 野田真由美、石川義彦)