2015年6月10日水曜日

総主事コラム プログ 2015年6月

「子どもは大人の鏡」

批判ばかり受けて育った子は、非難ばかりします
敵意に満ちた中で育った子は、誰とでも戦います
ひやかしを受けて育った子は、はにかみ屋になります  
ねたみを受けて育った子は、いつも悪いことをしているような気持ちになります
心が寛大な中で育った子は、がまん強くなります 
励ましを受けて育った子は、自信を持ちます
ほめられる中で育った子は、感謝することを知ります
公明正大な中で育った子は、正義感を持ちます
思いやりのある中で育った子は、信仰心を持ちます
認めてもらえる中で育った子は、自分を大事にします
仲間の愛の中で育った子は、世界に愛を見つけます

(訳 吉永 宏)

 アメリカインディアンの教え「子どもたちは、こうして生き方を学びます」の詩だ。訳者でYMCA主事だった吉永宏さんが50年ほど前、米国のYMCA指導者研修会でこの詩と出会い、帰国後、YMCAのリーダーたちのために翻訳し、リーダー研修会等で、子どもに向き合う姿勢として伝えられてきた。
 私も40年前の大学1年生の時にYMCAキャンプリーダー研修会でこの詩を知り、子どもたちだけでなく人に向き合う指標の一つとして、今も大切にしている詩だ。
 横浜YMCAには、2万人に近い人が集うが、夏のプログラムに向けて、その人々に関わるユースリーダー、スタッフの研修が始まる。水上安全など安全教育、自然体験の方法、民主的な集団の中で一人ひとりの個性を輝かすグループワークなどを学ぶ。そして、子育てと同じく自らの人間的成長と関わりが、子どもたちの豊かな成長に欠かせないことに気づき、子どもは大人の鏡であることを知る。
(横浜YMCA総主事 田口 努)